私のくだらない過去話

子供の話題は出てきません

もしお暇でしたら暇潰しにどうぞ







今思えば別に飛び抜けていい男な訳でもなかった


いや、顔はちょっと良かった


でも自己中だったし

すぐ機嫌悪くなるし


なんであんなに好きだったのか?

不思議で仕方ない



付き合いたては日に何度も電話が来た

LINEはまだない

スマホもない

ガラケーだった

パカパカの


3和音の着メロから16和音の着メロが作れる機種に2人で買い換えたっけ


着メロ本を見ながら入力した

(あー32和音もあったな)



わたしが電話に出れないと

「浮気?」

いや、家だよ

お風呂入ってた

「怪しい、※家電(いえでん)にかけていい?」

※家の電話


電話は5コール以内に出ないと浮気を疑われるのでお風呂もトイレも携帯と一緒に入るように


こんなん日常茶飯事



仕事で使うメモ帳を買わなきゃならなくて1人で買い物に出掛けたら携帯が鳴った


「え、外?なにしてんの?怪しくない?」


いやメモ帳買いに本屋に向かってる


「なんで1人で?俺が仕事終わってから一緒に行けば良くない?」


こんなんも日常茶飯事



電話口で

「俺の事どう思ってる?」


いま母親と一緒だから後で言うね


「怪しい、ほんとに母親?男といる?」

「母親といるなら言えるじゃん普通は」

「もういい、信用出来ない」

「元カノは母親の前でも好きって言ってくれた」


こんなんも日常茶飯事



謝んないと機嫌が直らないから

「ごめんね、私が悪かった」   



「ほんとに反省してるなら今すぐ来てよ」



夜中に車で彼氏んちへ向かうと

「ほんとに来てくれたの?ごめん!」

「全然怒ってないよ!俺の好きが大きすぎて不安になっただけ、俺にはお前しかいないから」


こんなん言われてホッとして

たぶん洗脳されてるみたいな状態だった

束縛しんどいのに嬉しいって思ってた



こいつ凄くモテる奴で

ミスター○○高校で優勝してたり

会社のCMに顔出ししてたり

なんつーか王者顔?笑

生まれ持っての強運あります!みたいな奴


なんだろう、こいつの彼女っていうステータス?にわたしも浮かれてたんだと思う


でも

髪伸ばさないで!

スカート禁止!

化粧も薄くして!

みたいなのがほんとしんどくて


しかも私が意見すると

「口答え?俺の事好きなんじゃないの?」

みたいなのがほんときつくて


嫌われたくなくて本音を言えずに付き合ってた


好きだから耐えてたんだけど

結局浮気されてあっさり捨てられた笑



それでもしばらく好きでさ

こいつ卑怯な事に振ったくせにちょくちょく連絡よこすの

新しい女とうまくいかない 

やっぱお前しかいないって


それで喜んでホイホイ会ってたら

やっぱあっちとやってくって



そんなんが続いたある日

全然タイプじゃないけど

すごい面白い男に出会う


あー言えばこー言う

球投げれば絶対打ち返してくる

豪速球でも拾ってくれるし

球ぶつけても笑ってくれる

こんなおもしれー女初めてって言ってくれて

(悟空みてーな奴 笑)

わたしは嬉しかった

しばらく口答えも許されてなかったから


わたしの意見を聞いてくれて

当たり前に尊重してくれる

何言っても答えてくれるし笑ってくれて

この人に出会ってからわたしは毎日大笑い出来るようになった


愛してくれるってこういう事なんだなって

思ったわけですよ


そしたら前の男の事心底どうでもよくなった  

むしろ嫌いになった

電話も無視

たまたま会っても塩対応



お陰様ですっかり目が覚めた



それからは本音を言えない相手とは付き合わないってルールが自分の中に出来て変な男に引っかからなくなった(この面白い男とは結局別れた笑)



今の旦那は寛容を絵に書いたような人で

私がやる事なす事なにも文句を言わない

否定もしない

おかげで楽しく生きることが出来てる


あの16和音の束縛野郎と付き合った数年は時間の無駄だったなと思うけど、男を見る目を多少は養えたと思えば人生に無駄は無いのかもしれない