世代が違う者同士の関わりを描いた作品。
『待ち遠しい』
（柴崎友香著）
表紙からのほほんとした
内容だと思っていました
意外と心がざわつくことも多く
それだけリアルに描いた
作品だということですかね
今回はそんな作品を読んでみました
内容は…
住み心地のいい離れの一軒家で
一人暮らしを続ける北川春子39歳。
母屋に越してきた
夫を亡くしたばかりの63歳、
青木ゆかり。
裏手の家に暮らす、
今どきの新婚25才、遠藤沙希。
偶然の出会いから
微妙な距離感のご近所付き合いが始まった。
「わかりあえなさ」を越えて得られる
豊かな関係を描き出した珠玉の一作。
（毎日文庫裏面より転記）
感想は…
最後までお互い「わかりあえた」
感じはしない。
でもわかりあえなくったっていい
ちょっとずつその人のことを知って
「こういう人なんだ」と
認めてくれる人がいれば
それでいいのかな。。
そんな、ふんわりした感想でした
この小説は39歳春子の視点で
話が進みます。
ゆかりと話している時
「わたしは
何か特別やりたいことがあるわけではなくて
才能もないですし…」
と春子がいいます。
ゆかりは
「そんなの誰が言ったの？誰が決めるの？」
「自分のことそんな風に言っちゃだめよ」
「人に言われたこと気にしたって、
言った本人はその責任を取ってくれる
わけじゃないんだから。
そのことに、もっと早く気がつけば
良かったわ」
と自分の過去を振り返りながら
春子にエールを送ります。
春子はゆかりが頼りになると感じますが
段々と二人の距離感が近くなっていき
ずれが生じてきます。
人と人との距離感って
難しいですよね
それが人によって違いますし
年代によっても考えが違ってくるしで
そのあたりの感じが
この小説によく描かれていました。
私は春子のように
一人でいる時間も色々やって
楽しみたいタイプ。
それなので、春子の気持ちに
共感できました。
そんなに綺麗ごとで
終わらせないところがリアルで
良かったと思います
春のドラマで…
新しいドラマが始まるということで
チェックしていると
金曜ドラマ『9ボーダー』が
目にとまりました。
19歳、29歳、39歳、次の歳へいく直前の
姉妹の関わりを描いた作品みたい
小説とは年代は違うけれど世代間を越えた
人間模様が見られそうな予感
母とたまたまこのドラマについて話を
していたところ
「私は、49歳、59歳、69歳の
ドラマだったら見たわね
」
とのこと。
確かにこれから私もその年代になった時
そういったドラマが観たい！
ってなるに違いない！
是非作っていただきたいものです
最後までお読みいただき
ありがとうございました
