今年いちばん | まるたけえびすに・・

まるたけえびすに・・

京都に住む半径5キロの日常

世の中に

たえて桜のなかりせば


IMG_20150409_222913677.jpg

ということばから始まる和歌があるのをご存じでしょうか、



伊勢物語の主人公、在原業平の詠んだ有名な歌じゃね。


IMG_20150409_223110205.jpg

原文は



世の中に 

たえて桜のなかりせば

春の心は

のどけからまし


IMG_20150409_222916146.jpg

訳は



この世の中に


桜というものが存在しなければ


人々はもっと、穏やかな気持ちで


春という季節を過ごせたろうに



というもの。

IMG_20150409_223112435.jpg


そう、


この世に桜というものが、なければ

IMG_20150409_223108703.jpg

わたしたちは、もっと平穏に生きていたと思うわ。



でも

時がとまるほど、
IMG_20150409_223109242.jpg
息をするのも寸の間忘れるほど


激しく
IMG_20150409_222914054.jpg
心うたれて、乱れた気持ちは味わえない。



ある早朝、
IMG_20150409_222913016.jpg
わたしは、妙心寺に向かいました。


花園の駅から近いこの、大きいお寺の中にある、退蔵院という院に、


この、しだれ桜はおります。
IMG_20150409_223108107.jpg
去年の初冬、退蔵院へ行ったときに、



見上げた空一面に広がった、葉の落ち切った
IMG_20150409_223107481.jpg
しだれ桜に圧倒されて


いったいこのひとは、春になったらどんな表情をするのやろうと
IMG_20150409_222919118.jpg
ものすごくものすごく、


春が来るのを楽しみにしておりました。
IMG_20150409_222918776.jpg

あんまり天候にめぐまれなかった今年、

朝は寒くて寒くて、おまけにしぐれていて、


でも、やから、早い時間の退蔵院はあんまりひとけもなく

IMG_20150409_222917529.jpg
こんな満開の桜に会えた。



退蔵院は、ソメイヨシノはほとんどなくて、枝垂ればかり。
IMG_20150409_222916760.jpg
しかも、1本だけやなくて、大きい大きいしだれが3本。

勢いよくのびた枝に
IMG_20150409_222915776.jpg
これでもかというぐらいに咲き誇った桜。


まるで、枝垂れの枝が光のシャワーを描いているようで
IMG_20150409_222915398.jpg
曇りなのに明るく降り注いできた気持ちになったよ。



世の中に
IMG_20150409_222914894.jpg
桜がなければ、いいのに。

て思った瞬間は、わたしは一度もないなあ。




出会わなければよかったのに。という出会いはあるかもしれんし、

この人を好きにならなければよかった、という思いもあるのかもしれん。
IMG_20150409_223112055.jpg
でも、桜がなければいいのに、なんてことは



きっと、今までも
IMG_20150409_223110783.jpg
そしてこれからも、思わないやろう。


また
IMG_20150409_223113453.jpg

来年も、笑顔で会いましょう。


それまでお元気で。