ようやく田植えも終わった。ほっと一息。今川さん(有機園のご主人)と畦に腰かけて、田をなぜる風にふかれた。ひょろっとした、まだ小さな苗たち。僕みたいだなぁと思った。
苗には「ブンケツ」というものがあって、その意味は「小さな苗は2、3本で植えられた状態から、生育するにつれて株が分かれ、何本にも増えながら育っていく」ことだ、と今川さんが教えてくれた。それはまだ小さな苗のうちの方がよいらしく、つまり人間で言うところの…小さな頃から広い荒野で、自分で生きていく力を養わせていくこと、のようなもののようだ。
苗を見ていると、植物も動物も人間も、命が膨らんでいく様はどうにも似ている気がした。きっとこの風は、苗たちにも心地がいいんだろうなぁなんて思った。
