【毎週、日曜日にお送りしている読書コーナーです。毎回、これは!と思う本を紹介していきます。】
今回、紹介するのは爆笑問題の太田光さんの「違和感」という本です。
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【目次】
第一章 近づくほど難しくなる人間関係
■個性について
個性なんて出さないようにしても、出てしまうもんでしょ
■生きづらさ
「生きやすい」って感じて、生きている人なんているの?
■好き嫌い
そもそも愛と憎しみは、同じ場所にあると思っているから
■人間関係
どうせ引きこもるなら、矢印を自分に向けて、孤独を感じた方がいい
■いじめ
「いじめ」と「いじり」は違うというが、俺はまったく同じだと思っている
■格差社会
お金で階層分けしてくるなら、価値の置き方でひっくり返せると思う
第二章 いつも、自分に問い続けている
■テレビ
なんで、俺はテレビの仕事にこだわるのか
■ニュースの真実
自分なりの「真実」を探ることが、大切なんじゃないか
■流行
流行を作りたいと思ったことは一度もない、かもしれない
■毒舌
結局毒舌は、誰がそれを言うかということ
未来予想図
AIに対抗できるのは、人間は負けて悔しがれるってことだと思う
第三章 「笑い」は、人を殺すことがある
■仕事(ワークライフバランス)
「笑い」は俺の人生を圧倒的なまでに変えちゃった
■権威
賞って、わかりやすく世間を変える力がある
才能と技術
「才能がないかも」と悩んでるなら、そんなもん入口でしかない
■古典
古典芸能のすごみは、型を作って残してるってこと
■立川談志
談志師匠は、ずっとずっと悩み続けていた
第四章「世間」というど真ん中にある違和感
■常識と田中さん
田中は"日本の常識"だけど、常識なんてあやふやなもんでしょ
■モラルと道徳とルール
ルールそのものは、冷血であるべきだと思う
■大衆
大衆は時として、怪物になる怖さがある
■憲法九条
日本の常識は世界の非常識って、それのどこがダメなんだよ
■テロと戦争
単なる悪の国っていうのは、存在しないんじゃないか?
■死生観
終わり方のかっこよさを教えてくれたのは、母親だった
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太田さんと言えば、言わずと知れた漫才コンビ「爆笑問題」のボケ(でいいよね・・?)担当。
テレビでは過激な言動や行動が問題になる(最近では、裏口入学とか)事が多いですが、ことエッセイや本での太田さんは全然雰囲気が違います。(え~太田って好きじゃないよ)という方は是非、太田さんの本を読んで欲しい。
勿論、あいかわらず過激なテーマを扱う事もありますが、個人的に面白いと思う点が「太田光は考える人だ!」という事です。
何か物事が起きた時に「こうじゃないだろうか?」「自分はこう思う」という事を考える。
それって、今の世の中に一番必要な事ではないでしょうか?
この本を批判する事は簡単です。
「漫才師の太田が偉そう本なんて書きやがって!」
これで万事解決です。
でも、本当にそうでしょうか?
本書の魅力は太田光という1人の人間が考えた事を知れるという事です。
意外にも太田さんって努力家なんですよね・・(笑
新聞の社説をくまなくチェックして、ニュース番組はおろか地方のラジオ、テレビ東京の「モーニングサテライト」(朝の経済ニュース)までチェックしている。
過激な一面というのはあくまで一面です。
本書で語られる田中さんのエピソードとか、尊敬するビートたけしさんと立川談志師匠との食事会のエピソードとか。
世の中は皆に同調する意見を言っていた方が楽です。
芸能人がスキャンダルを起こした時に(あいつは悪い)とツイッターに書き込めば参加している感はあります。
でもそこで、(あいつは悪いとは俺は思わないぜ)と言える勇気。
それは、本書のタイトルを借りるなら「違和感」なのかもしれません。
紙の本だからこそ、立ち止まって「これってどいういう意味だろう?」と考えてみる。
作家としての太田さんって好きだわ~。
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