管理栄養士国家試験過去問解説16 | 管理栄養士国家試験と研究と私

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管理栄養士国家試験の合格に向けて、過去問解説をしたりします。研究や学会、食品や栄養のお話もします。

おはようございますニコニコ

きのう雨でしたが、涼しくて、なんだかほっとする一日でした。
さてさて、今週の問題は・・・
いかにも、「むずかしそう・・・、いやむっ
って感じですか?

でも、わかってしまうと、こういう問題って楽しくなっちゃいますよ!

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胃切除後の合併症とその原因についての組み合わせである。
◯か×か?

(1)後期ダンピング症候群 ーーー 一過性の低血糖
(2)胃全摘術語の逆流食道炎 ーーー 胆汁の逆流
(3)輸入脚症候群 ーーー ビルロートⅠ法
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正解は・・・

(1)◯
(2)◯
(3)×

です。

◯(1) 胃は、食べたものを一時的に保管?しておく役割もあります。
胃を切除すると、食べ物が一気に十二指腸におちていってしまいます。


後期ダンピング症候群では、
胃がなくて、一気に食べ物が落ちてきてしまうことにより

食べたものが一気に吸収されあてしまって・・・
食後1~2時急激に血糖値が上昇する
急にインスリンが大量に分泌される
血糖値が急激に下がる(一過性の低血糖)
のが特徴です。
したがって、これは◯ですね。

後期ダンピングが出てきたら、早期ダンピング症候群も覚えておきたいですよね。

早期ダンピング症候群は、
胃がなくて、一気に食べ物が十二指腸におちてきて、
食後直後、腸管内の浸透圧が急激に上昇する
薄めなきゃ!薄めなきゃ!と、血管から腸管内に水がひっぱられてくる(腸管内の浸透圧を元に戻した結果、血液量減る=めまいがおきる

この一連の流れを覚えておきましょう。

◯(2)胃をとってしまったのですから、胆汁(肝臓で作られて、胆のうにためられていて、胆のうから十二指腸に分泌される)が逆流してもおかしくないですよね。

×(3)輸入脚症候群は、ビルロートⅡ法で生じます。
切除後に残っている胃と、どこをつなぎ合わせるかで、ビルロートⅠ法とビルロートⅡ法という方法があるんです。
ですが、ここでは解説しませんえっ(手抜き・・・?!じゃないです)

国家試験では、ビルロート法を覚えるよりも、
(1)と(2)の内容をしっかり理解する方が、合格にぐっと近づきます。

勉強をたくさんしていても、なかなか点数が上がらない・・・
という方。
(3)のような少し難しい用語が出てきたときに、こだわりすぎていませんか?
まずは、過去問をみて、沢山出題されているような内容に時間をさいてみてくださいねニコニコ

ときには、手を抜くことも大切ですひらめき電球