トランス型脂肪酸の常識は国によって異なる | 管理栄養士国家試験と研究と私

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トランス型脂肪酸(トランス酸)は危険だプンプン


といわれて、早何年かな?


1.トランス型脂肪酸の過剰摂取は、心臓病のリスクを高める。

2.トランス型脂肪酸の過剰摂取は、肥満を促進する。

3.トランス型脂肪酸の過剰摂取は、脳卒中のリスクを高める。


この辺りがかなり科学的根拠が高いお話。

とはいえ・・・

「トランス型脂肪酸」という主語を「飽和脂肪酸」だとか「摂取エネルギー」に変えても同じような結果が得られるような気もする・・・


で・・・

1.トランス型脂肪酸の過剰摂取は、糖尿病と関係あるかは謎。

2.トランス型脂肪酸の過剰摂取は、癌と関係あるかは謎。


そんな感じです。


日本全体としては、トランス型脂肪酸の使用を減らす方向にあります。


では、世界に目を向けてみましょう。


デンマーク・スイス・オーストラリアでは~

油脂に含まれるトランス型脂肪酸を2%以内に制限しています。


アメリカ・カナダ・韓国・台湾では~

トランス型脂肪酸の含有量の表示を義務化しています。


イギリス・オーストラリア・ニュージーランドでは~

トランス型脂肪酸の強制的な規制からは、何ら利益が得られない。とされています。


日本では~

油脂に含まれるトランス型脂肪酸が0.3%以上の時は表示すること。

それ以下の時は「含まない」と表示して良い。


という感じです。


国が変われば、捉え方も色々ですねかお