この記事は、先週の記事の続きです。
先週の記事はhttp://ameblo.jp/mamascience/day-20110725.html でご確認ください。
というわけで、今回は「直ちに健康に悪影響をおよぼさない」について具体的に考えていきたいと思います。
この「直ちに健康に悪影響をおよぼさない」という言葉は
「今すぐにどうこうなる心配はないけど、将来どうなるかは知らないよ。」
と解釈するのが普通でしょう。
やっぱり、あまり気分の良いものではありませんよね。
放射線の影響には、「すぐ」の影響と「すぐじゃない」影響があります。
ところで、テレビや新聞で放射線の影響を説明する時に、
よく「ミリシーベルト」とか「マイクロシーベルト」とかいう単位が出てきますよね。
なんだかややこしいと思いますので、この記事では全て「マイクロシーベルト」で示します。
ですから、数字の大きさだけに注目してください。
「すぐ」の影響は、一度に100万という放射線を浴びた時に出ます。
これが400万になると、浴びた人の半分が亡くなります。
100万を一度に浴びなければ「すぐ」の影響は出ないわけです。
では「すぐじゃない」影響というのはどんなものでしょうか。
つまり、将来はどうなるか?という心配です。
将来も影響がでないと言われている放射線量は10万です。
この10万という量は、広島や長崎に投下された原爆の影響を追跡した研究結果によって明らかにされている量です。
一度に10万以上浴びなければ良いのです。
放射線の影響では、白血病にも、甲状腺癌などのその他の癌にもなりません。
10万という数字を覚えていてください。
テレビや新聞ではこの10万という数字を100ミリシーベルトと表現しています。
それでは、現在の東京で考えてみましょう。
今日の東京の環境放射線量は、1時間あたり0.06ですね。
1年当たりに換算すると、500になります。
ちなみに、1回の胃のエックス線検査で浴びる量は500です。
胸部のCT検査だと7000。
よって、東京で1年間に浴びる量はすごく少ないことがわかります。
「すぐ」も「すぐじゃない」影響も出るはずがありません。
福島県いわき市ではどうでしょうか?
現在いわき市の環境放射線量は、1時間あたり0.2です。
1年当たりに換算すると、1800になります。
この量も、すごく少ないことがわかります。
やはり「すぐ」も「すぐじゃない」影響も出ないということになります。
つまり、東京でもいわき市でも普通に生活していれば、放射線による健康被害は起こらないのです。
次回は、食べ物にくっついている放射性物質について解説していこうと思います。
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