Webコンサルタントの松崎です。

 

これまで「SEOはユーザーへの親切な配慮から」や「ホームページを親切設計するための考え方」の記事で見てきたように、SEOの本質はユーザーへの親切な配慮です。

 

今日は、ホームページで最適化しておきたい配慮の中で、すべてに影響する「スムーズに操作できる」ことについて、その具体的なメリットと、それをするための方法について見ていきます。SEOにも大きな影響がありますので、しっかり取り組みたい箇所です。

 

 

スムーズな操作性がもたらす5つのメリット

スマホで操作する女性とPC

 

ユーザーがストレスなくホームページを操作できることのメリットについて見てみましょう。

1. 直帰率

「直帰率」とは、ホームページに訪れたユーザーがほかのページを見ることなく離脱してしまう割合のことです。

スムーズに操作できるホームページでは、ユーザーは目的のコンテンツを見つけやすく、さらにページからページへ移動するしやすくなり、回遊性が高まります。

 

レストランのホームページに訪れたお客さんが「メニュー 一覧」から「季節限定メニュー」へ、そして「予約方法」へとスムーズに移動できれば、直帰率は低下します。逆に、メニューが見つからなかったり、リンクされてなかったりすると、ユーザーはイライラして「もういいや」と離れてしまいます。

 

直帰率が低くく、回遊率の高いホームページは、Google等の検索エンジンから「ユーザーに役立っている」と評価され、SEOへの影響もあると考えられています。

2. 滞在時間

使いやすいホームページでは、ユーザーがストレスなく情報を探せるので、自然と滞在時間が長くなります。

 

これは図書館で考えるとわかりやすいでしょう。

本の配置が論理的で、案内表示も適切な図書館では、利用者は長時間滞在して様々な本を手に取ります。一方、配置が分かりにくく、案内も乏しい図書館では、目的の本を見つけられないので、諦めて帰ってしまうでしょう。

 

検索エンジンは、ユーザーの滞在時間が長いホームページは「役立つ情報を提供している」と判断し、コンテンツとその操作性も評価し、検索順位を決定する要因にも好影響を及ぼすと言われています。

3. 問い合わせ・購入

「コンバージョン」とは、ホームページの目的となる行動(問い合わせ、資料請求、購入など)がユーザーによって行われることです。

スムーズに操作できるホームページでは、ユーザーが持っているニーズにしっかりと応えることができるので、目的のアクションを取りやすくなり、問い合わせや購入が増えます。

 

ネットショップでスムーズに商品を探せて、簡単に購入手続きができれば「決済の手続きが多すぎて面倒で買わずに離脱」といった機会損失を減らせます。これは、お店のレジに長い行列ができていると購入をやめてしまうのと同じ心理です。

 

問い合わせフォームの入力項目を20項目から7項目に減らすことで、問い合わせが増えたケースもあります。ユーザーにとっての「手間」を減らすことが、実際の問い合わせや売上にも大きく影響します。

4. リピーター

使いやすいホームページは、ユーザーに「また来たい」と思ってもらえます。つまり、リピーターが増えます。

 

行きつけのカフェに通い続けるのは、そこの雰囲気や接客、メニューなどが自分に合っているからですよね。同じように、ホームページも「使いやすい」「快適」「役に立つ」と感じてもらえれば、再訪問してもらえる確率が高くなります。

 

リピーターが増えると、指名検索や検索エンジンを経由しない直接アクセス、ブックマークからのアクセスが増えます。これはキーワードの組み合わせでの検索を想定したSEOでの集客に頼らない、安定した集客の土台を作ることになります。

5. 自然なリンク獲得とSNS拡散

使いやすく役立つホームページは、ユーザーが自然に他の人に共有したくなります。ブログやSNSでの言及、紹介リンクなどが増えることで、バックリンク(外部サイトからのリンク)が自然に増加します。

 

美味しいレストランを友人に教えたくなるのと同じで、「この情報は役立つ!」と思えるホームページは、自然と広まっていきます。

 

バックリンクの増加は、SEOにおいてすっと昔から非常に重要な評価要素とされています。Google検索で上位表示されているホームページの多くは、質の高いバックリンクを多数持っています。

スムーズな操作性を実現する6つのポイント

では、具体的にどうすればユーザーがスムーズに操作できるホームページを実現できるのか。

主要なポイントを6つご紹介します。

1. 直感的なナビゲーション設計

ナビゲーションは、ユーザーがホームページ内を移動するための道案内です。わかりやすいナビゲーションを設計するには、次のような点に注意しましょう。

  • メニュー項目は7つ以下に抑える(人間の短期記憶の限界を考慮)
  • 専門用語ではなく、一般ユーザーにもわかる言葉を使う
  • 現在地がわかるよう、パンくずリストや現在のメニュー項目をハイライトする
  • ドロップダウンメニューを使う場合は操作しやすい設計にする

よく目にする失敗例として、社内の部署名や専門用語をそのままメニュー項目にしているケースがあります。例えば「ソリューション事業部」という項目を見て、一般ユーザーはその中に何があるのかイメージできません。「お客様の課題解決」のような、目的や内容がわかる表現にすることが大切です。

 

詳しいナビゲーション設計のコツについては「ホームページを親切設計するための考え方」の記事もご覧いただくと、わかりやすいと思います。

2. スムーズな表示速度

ページの表示速度は、ユーザーの使いやすさに直結する重要な要素です。調査によると、表示に3秒以上かかるページからは40%以上のユーザーが離脱するとされています。

 

【表示速度改善のポイント】

  • 画像の最適化(適切なサイズと圧縮)
  • 不要なJavaScriptの削除
  • ブラウザキャッシュの活用
  • CDN(コンテンツ配信ネットワーク)の利用
  • サーバー応答時間の改善

表示速度の改善は「ページの表示速度は十分に速い?|自分でできるSEOチェック」の記事でも詳しく解説しているテクニカルSEOの重要な部分です。検索エンジンもページの表示速度を検索順位を決定する要因としていると公言しているので、SEOとしても優先度の高い施策といえます。

3. スマホ対応

現在、インターネットトラフィックの半分以上はスマホからのアクセスです。スマホでの操作性を最優先で考えたホームページ設計はもはや絶対条件になっています。

 

【スマホ対応の設計ポイント】

  • レスポンシブデザインの採用
  • タップしやすいボタンサイズ(最低44×44ピクセル)
  • フォームの入力のしやすさへの配慮
  • 視認性の高いフォントサイズ(最低16px)
  • 不要な横スクロールの排除

PCで見ると美しいホームページが、スマホでは操作しづらいといったケースはちょくちょく見られます。テンプレートに流し込んで簡単に作られてホームページで起こりがちな現象です。完成して公開する前に、自分自身のスマホで全ページを確認して、必要な箇所を調整してもらってから公開するようにしましょう。流し込みホームページ制作の場合はご注意を。

4. わかりやすいコンテンツ構成

ユーザーは情報を探すためにホームページを訪れます。その情報を見つけやすくするには、コンテンツの構成が重要です。

  • 見出し(h1〜h6)を論理的に使用する
  • 重要な情報ほど上部に配置する(逆ピラミッド構造)
  • 段落を適切に分割し、一段落あたりの文字数を抑える
  • リスト形式や表を活用して情報を整理する
  • 重要なポイントは視覚的に強調する

本を読むときを、目次がわかりやすく、章や節が適切に区切られていれば、必要な情報をすぐに見つけられますよね。ホームページも同じです。人が見てわかりやすい構造化された情報は、理解しやすくなるだけでなく、検索エンジンにもページの内容や重要度を伝える役割を果たしてくれます。

5. フォーム設計

問い合わせフォームやお申し込みフォームは、ユーザーとの大切な接点です。ここが使いにくくなっていると、せっかく興味を持ってもらっても成約につながりません。

 

【フォーム設計のポイント】

  • 必須項目を最小限に抑える
  • フィールドにラベルと入力例を明示する
  • エラーメッセージを具体的でわかりやすく表示する
  • 入力途中のデータを保持する
  • 入力完了後の次のステップを明確に示す

私の体験ですが、あるセミナーの申し込みフォームで、入力途中でブラウザバックしたら全情報が消えてしまい、最初からすべて入力し直しになったことがあります。そのときの「もういいか」で申し込みをやめました(笑)。こうしたストレスは、ユーザーをホームページから離れさせてしまいます。

6. 一貫性のあるデザインとUI

ホームページ内で一貫したデザインやユーザーインターフェース(UI)を提供することで、ユーザーは迷わず操作できるようになります。

  • カラースキームやフォントの統一
  • ボタンやリンクのスタイル統一
  • 操作方法の一貫性(例:リンクには常に下線を付ける)
  • ページ間でレイアウトの急激な変化を避ける
  • アイコンや記号の意味を一貫させる

これはよく行くお店での買い物と似ているかもしれません。商品の配置や店内の案内が毎回変わると戸惑いますが、いつもだいたい同じなら迷わず欲しいものを手に取れますよね。ホームページも同じで、操作方法が直感的に予測できることで、ユーザーは安心してコンテンツに集中できるのです。

SEOとユーザーの使いやすさの関係

スムーズな操作性はユーザーの使いやすさ(UX)を向上させ、その結果としてSEOにもプラスの影響があります。これは、さらに良い流れを生み出します。

  1. 操作性の向上 → ユーザーの満足度アップ
  2. ユーザーの満足度アップ → 滞在時間の延長・ページビューの増加
  3. 滞在時間・ページビューの増加 → SEO評価の向上
  4. SEO評価の向上 → 検索順位の上昇
  5. 検索順位の上昇 → アクセス数の増加
  6. アクセス数の増加 → 問い合わせや購入の増加

「ユーザーファースト」の考え方に基づいたホームページ運営が、最終的に売上アップにもつながることを表しています。逆に言えば、SEOだけを目的とした対策では、このような流れは生まれません。

 

SEOはテクニックばかりに目が行きがちですが、そうではなく、まずはユーザーが本当に求めていること考えて、取り組み始めることが大切です。その取り組み方がホームページの価値を高めることにつながり、結果として検索エンジンからも評価され、検索順位も上昇することが期待できるようになります。

ユーザーの使いやすさは小さな改善の積み重ね

「スムーズな操作性」と聞くと、大規模なリニューアルが必要だと思われるかもしれません。しかし、改善は小さな一歩から始められます。

  • ナビゲーションメニューの見直し
  • 問い合わせフォームの簡素化
  • 画像の最適化による表示速度の改善
  • 見出し構造の整理
  • スマホ表示のチェックと修正

こうした小さな改善の積み重ねが、ユーザーの使いやすさを大きく向上させます。一度に全面リニューアルするのもありですが、データに基づいて一つずつ改善を重ねることで、着実に成果を上げていくことができます。

 

「使いやすさ」は、決して主観的なものではありません。

Googleアナリティクスなどのツールを使って、ユーザーの行動データを分析することで、客観的に問題点を特定し、改善することができます。例えば、特定のページでの離脱率が高い場合、そのページのナビゲーションや内容に問題がある可能性があります。

「使いやすさ」はすべてのユーザーのため

スムーズな操作性を考える上で忘れてはならないのが、多様なユーザーへの配慮です。視覚や聴覚に障害のある方、高齢者、色覚特性のある方など、様々な人がホームページを利用します。

 

アクセシビリティへの配慮は、こうした多様なユーザーにもスムーズに操作できる環境を提供するものです。例えば、次のような対応が考えられます。

  • 画像には適切なalt属性を設定する
  • 色だけでなく形や文字でも情報を伝える
  • キーボードだけでも操作可能にする
  • 文字サイズの変更に対応する
  • スクリーンリーダーでも理解できる構造にする

「誰もが使えるホームページ」を目指すことは、単なる思いやりだけでなく、より多くのユーザーにリーチできるというメリットもあります。また、GoogleもWebアクセシビリティをSEO評価の一要素として考慮していることが知られています。以前に投稿した「画像にalt属性(代替テキスト)の最適化|自分でできるSEOチェック」にも確認方法や設定について書いていますので、あわせてご覧いただくとわかりやすいと思います。

ホームページの「使いやすさ」はとても大切です

ホームページはデザインの美しさや動き、システマチックな機能の豊富さに目を奪われがちです。しかし、検索してやってくるユーザーはそんなことを求めているでしょうか?

 

私は違うと思います。

どんなに美しいデザインも、使いにくければユーザーはすぐに去っていきます。反対に、デザインが今の流行りでなくてもシンプルでも見やすく使いやすいホームページは、ユーザーがスムーズにその目的を果たすことができるので、問い合わせや購入につながりやすいでしょう。

 

あなたのホームページは、

ユーザーに使いやすさを我慢してもらって、美しさやカッコ良さを見せたいのでしょうか?

それとも、スムーズにユーザーの要望に応えて問い合わせや購入に繋げたいのでしょうか?

 

使いやすさは、見た目のキレイさやカッコ良さではない性能部分を、予め最適化しておく必要があります。最適化するためには、テクニカルなSEOに取り組みユーザーへの配慮をしておかなければなりません。テクニカルSEOについては「Webサイトの集客力を左右するテクニカルSEO」も一緒にご覧いただくと必要な取り組み内容がよくわかると思います。

 

スムーズな操作性でホームページが活きる

ホームページの「スムーズな操作性」は、単なる技術的な問題ではなく、集客や売上に直結する大切な要素です。

 

「SEOと使いやすさは別物」と考えている方も多いかもしれませんが、実はこの二つは表裏一体の関係にあります。Googleが目指しているのは、「ユーザーに最も役立つ情報を提供すること」だからです。

 

ホームページを作る際、改善する際、リニューアルする際には、まずユーザーの立場で「どうすれば目的を達成しやすくなるか」を考えることが大切です。その思いやりの積み重ねがSEO評価を高め、ホームページの集客力を高めていきます。

 

あなたのホームページは、ユーザーがスムーズに操作できるようになっていますか?

キレイだけをチェックしただけで、制作会社に丸投げ状態ではないですか?

 

リニューアルしたのにアクセス数が減った、ページの表示がすごく遅いなどでお困りでしょたら、まずはその状況をお聞かせください。

御社にあった改善方法をご提案できます。

 

初回相談は無料です。

いつでもお気軽にお問い合わせください。