「オーソン・ウェルズINストレンジャー」(監督オーソン・ウェルズ 95分)
話の内容は、アメリカに逃亡してる戦犯のナチス幹部を、戦犯聴聞会委員の刑事が探して追いつめる話
釈放して泳がせた元収容所所長を尾行するシーンが印象に残った。特に1階の道路を歩く元所長を撮った後、ティルトアップして上の建物の尾行している男の影を撮る撮り口や、元所長が偽造パスポートの写真屋に戦犯のナチス幹部の現在の居所を聞く時のカメラのレンズに元所長が映ってる撮り口が印象に残った
アメリカに渡って、昼間、元所長を刑事が尾行する時の、学校内での尾行シーンが印象に残った。刑事のバックにプールや体育館内が映る撮り口、体育館に入って来た刑事を元所長が2階から鉄の吊り革投げて倒す撮り口、なんかが印象に残った
森の中で、戦犯のナチス幹部が元所長の首を絞めて殺し、遺体を引きずって土に埋めるシーンが印象に残った。学校の生徒が走ってバラまいている紙を戦犯のナチス幹部が拾い集めて別の所にバラまき、死体を埋めた場所に他の生徒達を寄せつけないという撮り口演出も印象に残った
ベッドルームで寝ている妻の所に夫の戦犯のナチス幹部が入って来る時の光と影が印象に残った
元所長の遺体が埋めてある土を、妻の飼い犬が掘り起こそうとしたので、戦犯のナチス幹部が犬を毒殺するのが印象に残った
チェッカーというゲームをしている店のオヤジが、味があって良かった
妻に刑事が夫が戦犯のナチス幹部である事をバラす、映写機による収容所の映像を見せるシーンの光と影が印象に残った
教会の時計台で、戦犯のナチス幹部が窓辺に座っている時の暗さが印象に残った
教会の時計台にのぼるハシゴに細工して、戦犯のナチス幹部が奥さんを殺そうとするが、奥さんが教会に出かけようとした時にお手伝いのオバさんが発作を起こして奥さんは手当する為教会に行かず、奥さんの弟と刑事が代わりに教会に行って、細工してあるハシゴを刑事がのぼって壊れて落ちそうになるという演出撮り口が良かった
最後教会の時計台での、戦犯のナチス幹部、刑事、奥さん、の修羅場で、戦犯のナチス幹部が落とした銃を奥さんが拾って戦犯のナチス幹部を撃つ演出撮り口、時計台の外に逃げた戦犯のナチス幹部が仕掛け時計の人形の刀に突き刺され、その人形を下で町の人達が沢山見守る中落とし、最後は戦犯のナチス幹部自身も時計台から落ちて死ぬ、というラストのアクションが楽しかった
全般的に
光と影で怖さを増幅させたり、表情のアップで緊張感を増幅させたりする、オーソン・ウェルズ監督独特の撮り口が効果的で、この分かりやすいストーリーを面白く魅せる事に成功していた
最後の教会の時計台でのアクションシーンも楽しかった
エドワード・G・ロビンソンなど、キャストも味があった
傑作とは言えないが、分かりやすいストーリーとオーソン・ウェルズ監督の独特の撮り口がマッチしていて、佳作とは言える作品
