「獣人」(監督ジャン・ルノワール 99分)

話の内容は、衝動に突き動かされると、愛する女さえ殺してしまう男の話

列車が走るシーンが良かった。機関車でタバコ吸いながら石炭を焚べる機関士、車輪が回るカット、鉄橋を列車が走るシーンなど列車が走るシーンを、長く何度も撮っていたのが印象に残った

ジャックの田舎の幼馴染の女が、ボートに乗りながら川で足を洗っているシーン、ジャックが幼馴染の女の首を絞めようとした時に列車が間近を横切るシーン、草原にいるジャックと幼馴染の女の上に大きな雲が浮かんでいるシーン、なんかが印象に残った

駅助役が、賭けポーカーに負けて、殺した嫁のセヴリーヌの養父の財布から金を抜き出して払うというのが印象に残った(物盗りの犯行に見せかける為に盗ってきて隠していた財布の金を使うというのが印象に残った)

雨の降る中、レインコートを着て出ていくジャック、雨の降る中駅の小屋で結ばれるジャックと駅助役の嫁のセヴリーヌのシーン(外の雨樋に雨が降って水がジャアジャア流れているが、朝が来て雨が止んで雨樋の水も止まっているという時間の経過の描き方が印象に残った)が印象に残った

ダンスコンサートでの、クルクル回って踊るダンス、楽団の演奏が楽しかった

ジャックがセヴリーヌを殺す獣人としての衝動・性がボクにはワケワカメだった

最後ジャックが走ってる列車から飛び降りて自殺するのも後味が悪かった

全般的に

ジャン・ルノワール監督作品にしては、話が暗いし、得意の色んな人達が入り乱れる猥雑な撮り口もないし、主人公ジャックの獣人としての衝動・性もボクにはワケワカメで、ボクは楽しめなかった作品。列車が走るシーンだけは、迫力があり、印象に残った。