「小間使の日記」〔監督ジャン・ルノワール 88分)

話の内容は、金持ちになる事を夢見るメイドの話

召使として、セレスティーヌが火をおこしたり、洗濯の水を汲んだり、床を拭き掃除したり、洗濯物を干したり、というのが良かった

隣人の大尉が石を投げて庭のガラスを割り、主人と追いかけっこするのがコミカルだった

セレスティーヌが大尉とお祭りで遊ぶシーンがとても楽しかった。大尉が遅れてお祭りにやって来て、ラッパ吹くガキを金をやって追い払ったら他のガキ達がわんさか集まって来たり、大尉のおごりで、射的したり、ハンマーゲームしたり、玉あてゲームをしたりするのに人々がわんさか集まって来たり、楽器を演奏していたり、踊りを踊っている村人達がいたり、楽団が演奏しながら行進したり、お祭りのシーンの騒然さが無茶苦茶良かった

お祭りで浮かれている大尉を、ジョゼフが刺し殺すのが怖かった

ジョゼフが夫人から銀食器を巻き上げるのも怖かった

ジョルジュとセレスティーヌはお互い愛し合うようになるが、ジョゼフが2人の仲に入り、ジョルジュを殴り倒し、セレスティーヌが自分と一緒に来なければジョルジュを殺すとセレスティーヌを脅してセレスティーヌを連れて行くのが怖かった

お祭りの群衆が、馬車に積んでる銀食器を見つけて、盗っていこうと群がり、ジョゼフはムチで追い払おうとするが、セレスティーヌは逆に銀食器を群衆にあげて、騒然となるシーンが迫力があった。それを見たジョゼフがセレスティーヌを刃物で刺し殺そうとするのを、群衆が押さえつけて、揉み合いになり、気がつくとジョゼフは群衆の揉み合いの中で倒れて死んでいるという撮り口もシーン的に迫力があった

最後愛し合うジョルジュとセレスティーヌが、一緒に汽車に乗って、小間使の日記を書いて終わるハッピーエンドのラストも良かった

全般的に

多分母親への反発から最初はジョルジュが母親があてがおうとしたセレスティーヌをふる演出と大尉を殺したのを分かっていてもセレスティーヌがジョゼフと一緒に行こうとする演出が、ボク的に良く分からなかったが、村のお祭りのシーンは圧巻で、セレスティーヌがジョルジュへの愛に目覚めた後は、お金目当てだったセレスティーヌが銀食器もジョゼフが大尉を殺して持ってる2万5千フランにも興味を示さなくなる演出もボク的にとても良く感じ、終わってみたらとても楽しかった

時間も88分と短く、主人公のポーレット・ゴダードも無茶苦茶チャーミングでボク好みで、なかなか楽しめたジャン・ルノワール監督の佳作