「クイック&デッド」〔監督サム・ライミ 107分)

話の内容は、父の仇を討つ為、早撃ち大会に出場する女ガンマンの話

馬に乗った主人公のシャロン・ストーンの横を馬に乗った無法者達が両脇2列になって駆け抜けるシーンが印象に残った〔「四十挺の拳銃」〔監督サミュエル・フラー)の冒頭シーンに似ていた)

人を殺す毎にトランプのエースのカードが1枚ずつ増えたり、自分の腕に切り傷をつけたりするという雑魚キャラの設定が楽しかった

酒場でジーン・ハックマンがラッセル・クロウを縛り首にしようとする演出が良かった。絞首刑の台になっている椅子をジーン・ハックマンが何発も拳銃で撃って椅子を壊して縛り首になりかけている所を、シャロン・ストーンが「私も早撃ち大会に出場する」と言ってジーン・ハックマンに撃つのを一旦やめさせた後、ジーン・ハックマンがついに椅子を撃って壊したら、シャロン・ストーンが縛り首の縄を撃って縄を切ってラッセル・クロウを助けるというのが良かった

早撃ちで負けて死んだ敗者の着る物持ち物金歯など金目の物を町の人達が持ち去っていく演出がコミカルだった

ドレス姿のシャロン・ストーンがベッピンさんだった

2回戦では、町の人達が金を払って雇った軍服を着た黒人の殺し屋をジーン・ハックマンが対決で射殺するのとラッセル・クロウの相手のインディアンが言いふらしていた通り「弾では死なない」でラッセル・クロウがもう一発弾をブチ込むがまだ手が動き「死なないのか?」と思ったら2発目で死ぬという演出が印象に残った

シャロン・ストーンがホテルの幼い娘を犯した2回戦の相手を、雨の中の対決で射殺し〔命を助けたらシャロン・ストーンが酒場のバーで飲んでるグラスを撃たれたので、今度はシャロン・ストーンが容赦なく2回戦の相手を射殺するというのも良かった)、殺す事も殺される事も嫌になって、シャロン・ストーンが馬に乗って町を出て行く時の、厩舎の扉を開けたら夕陽の草原が広がるシーンがシーン的に良かった

3回戦の親子対決、愛する者同士の対決というストーリー展開は楽しかったが、親子対決は首を負傷するもののジーン・ハックマンがレオナルド・ディカプリオに勝ち、愛してる者同士の対決はラッセル・クロウがシャロン・ストーンを射殺するが、実はシャロン・ストーンは生きていたというベタ演出でボク的には残念だった

最後の決勝戦のジーン・ハックマンとラッセル・クロウの対決の時の、ダイナマイトでの町の爆破が迫力があった。燃え盛る町の中からシャロン・ストーンが現れ、ジーン・ハックマンを射殺し、ラッセル・クロウに父の形見の保安官バッチを渡して、馬に乗って町を去って行くラストはナカナカ良かった〔昔のジーン・ハックマンに強要されて子供の頃のシャロン・ストーンが、縛り首になってる父親の保安官の縄を拳銃で撃って切ろうとして、父の眉間を撃って父を殺してしまうというトラウマを描いていたのが、ダークなサム・ライミ監督っぽい演出だとボクは感じた)

全般的に

ストーリー展開は分かりやすく楽しい。敵キャラ達のキャラクター設定も楽しかった

シャロン・ストーン、ディカプリオの恋人のおネェちゃん、ホテルの幼い女の子と女性陣がベッピンさんだったりかわい子ちゃんだったりするのも良かった

最後の決着も予想通りのベタな決着で、ボクは楽しめた

マカロニウェスタン好きが作った、1990年代の「重み」はない娯楽西部劇