「バグダッド・カフェ」(監督パーシー・アドロン 91分)

話の内容は、砂漠にある寂れたモーテルにやって来たふくよかなドイツ女ジャスミンのおかげで、色々な事が変わっていく話

冒頭の斜めの構図の多用が印象に残った

カフェの外に出て踏み潰した空き缶を、車に乗ってる夫に何個も投げるブレンダのシーンが印象に残った

息子のピアノ演奏が印象に残った(最後のマジックショーにピアノ演奏が活かされるのも印象深かった)

バイカーズの大型バイクの後ろに乗ったり、カラフルな服を着た7、8人の黒人の乗ったオープンカーに1人だけ娘が乗っていたりするシーンで、娘の自由奔放さを描いているのが印象に残った

ジャスミンの掃除、片付けシーンが印象に残った(特に給水タンクをブラシでこするシーンが印象に残った)

モーテルの外を走る大型トレーラーや貨物列車のシーンが印象に残った

モーテルの広場でブーメランを投げるシーンが印象に残った

ジャスミンが彫り師の女に肩口に刺青彫ってもらうのが印象に残った

ジャスミンのマジックがブレンダ達の心を溶かし(特にブレンダに赤い花を出して渡すマジックと水のないヤカンをかけると葉の間から花が咲いてくるマジックが印象に残った)、マジックが客にもウケて店に客が集まって来て(特にトラック運転手達が「ラスベガス顔負けのショーをするからバグダッド・カフェに行こう」と無線でやり取りするのが印象深かった)、最後は店で息子のピアノ演奏バックにジャスミンとブレンダが歌い踊るマジックショーをして満員のお客が盛り上がる演出が印象深かった

最後ブレンダは戻って来た夫とヨリを戻し、ジャスミンはトレーラーハウスで暮らすジャスミンをモデルに絵を描いていたおじいちゃんから求婚され、恋愛もハッピーに終わるラストも印象に残った

最初と最後の歌も、この作品の世界観にピッタリだったのも印象に残った

全般的に

「バグダッド・カフェ」は、公開当時ミニシアター映画として大ヒットし、80年代90年代のミニシアターブームを牽引した作品だったけれど、気にはなっていたが、ボクは斜に構えていたのできちんと観た事はありませんでした。今回初めてきちんと観て、シーン的にも演出的にも楽しいし、最後ジャスミンのマジックが評判になって寂れたカフェが賑わう感じも、ブレンダとジャスミンの恋もハッピーに終わる感じもとても良く、「皆んなの意見は案外正しい」公開当時大ヒットも納得の作品だとボクは感じた作品