「極楽特急」(監督エルンスト・ルビッチ 82分)
話の内容は、泥棒ガストン・モレスクの盗みと恋
オープニングの歌が良かった
ゴミを積んだゴンドラを歌を歌いながら漕ぐ太っちょの船頭が良かった
タキシードに葉っぱがついてる事で、泥棒してきたばかりというのをほのめかす演出がシャレていた
お互い嘘をついて騙しあった後、お互いの物を盗み合う内に愛が芽生えるという泥棒同士の恋の演出がメチャメチャお洒落だった(最初は女が男が盗んだ財布を盗む、次に男が女のブローチを盗む、次に男が今何時か?と時計を探してたら女が盗んでいた、最後に男が女の気づかない内に下着のガーターを盗んでいて、女が男に抱きついてキスをするというのが最高だった)
コレ社のCMソングとネオンの看板ショットが良かった
コレ夫人が失くした財布に懸賞金をかけたら、小汚い格好の労働者階級の男が文句を言いに来るという演出が良かった
コレ夫人の邸の螺旋階段の昇り降りが印象的だった
フィリバがゴンドラ型灰皿を見て、ベニスでモレスクに財布を盗まれた事を思い出すというのが洒落ていた(ゴンドラ型の灰皿というのがいい)
泥棒の正体がバレそうになったので、電話で列車のチケットとったり、偽造パスポートの申請したり、ドイツに行く事を決めたのでドイツ語でリリーとモレスクが会話してキスしたり、リリーがいなくなった後モレスクが花屋に電話してコレ夫人に薔薇を「コレ夫人のツケ」で送るというやり取りも無茶苦茶洒落ていた
コレ夫人に「粉飾決算してるね」と言いながらモレスクがキスするシーンが洒落ていた
鏡に映るキスショット二つと最後はベッドにキスする影が映るコレ夫人とモレスクのキスシーンも洒落ていた
モレスクがコレ夫人の帰りを部屋を整理しながら待っていると隣の部屋のリリーがそれを窓越しにじっと見ているシーン撮り口が、リリーの嫉妬の怖さを上手く出していて良かった(後でもう一度モレスクとコレ夫人がイチャついてる時にリリーが隣の部屋の窓越しからじっと見つめているのも良かった)
モレスク、コレ夫人、リリーが居合わせる修羅場で、リリーがコレ夫人に泥棒と付き合う時のアドバイスをしたり、リリーが一度は投げ捨てた盗んだ金を立ち去る時にちゃっかり回収したり、モレスクが立ち去る時にコレ夫人の真珠のネックレスを盗んだのをコレ夫人にバラした時にコレ夫人がお礼の印として会社から贈呈すると言ってモレスクに真珠のネックレスをあげて別れる演出もとても洒落ていた
最後モレスクがリリーにあげようとしたネックレスをリリーがモレスクから盗んでいて、今度はリリーがコレ夫人の金庫から盗んだ金をハンドバッグ開けて探したらモレスクが既に盗んでいたという盗み合いで再びヨリを戻して、抱き合いながらキスするラストシーンも最高にお洒落だった
全般的に
泥棒同士の恋愛で、相手の盗みの見事さに惹かれてホレるというのが無茶苦茶お洒落だった
ガストン・モレスク役の俳優さんも洗練された俳優さんでとても良く、ミリアム・ホプキンスとコレ夫人役の女優さん2人もとても魅力的で、洒落た恋愛コメディを更に楽しくしていた。最初のゴンドラの船頭やコレ夫人の邸の太った使用人の俳優さんなどチョイ役までキャストが良かった
究極のルビッチ・タッチ。傑作揃いのルビッチ作品の中でも一番洒落ていて、ルビッチ作品の中から1本ススメるならこの作品をススメたいとボクは感じた「盗み愛」を描いたスクリューボール・コメディの大傑作