「我が谷は緑なりき」(監督ジョン・フォード 118分)
話の内容は、炭鉱で働く炭鉱夫のキツイ仕事
炭鉱町のシーンで画面手前から羊がぞろぞろ歩いてくるシーンが印象に残った
ヒューとアンハードが呼び合う炭鉱町のシーンが凄かった
仕事を終えた炭鉱夫達が歌を歌いながら炭鉱町の坂を降りてくるシーンがとても良かった
兄夫婦の結婚式の、ライスシャワーをぶつけるシーン、自宅での結婚祝いパーティーの賑やかさが良かった(オトボケ炭鉱夫が帽子に酒を注いで飲んでるのがコミカルだった)
賃金カットが行われて、父親は「いい仕事をしていれば問題ない」と言うが、息子達は組合を作ると言って家を出て行くというのが厳しかった
ストに反対していた父親を狙い、労働者達が父親の家に石を投げガラスを割る演出が厳しかった
母親が夫を擁護する演説をした帰り道、ヒューと一緒に凍った川にハマり重傷になるのが悲しかった
ストが終わり仕事が再開したが、今度は働く人の人数制限をするようになり、仕事にあぶれた兄二人はアメリカに行く事にするというのが厳しかった
女王様の使者が家の前に来て、女王様の前で合唱する事が決まり、夜炭鉱夫達が喜んで合唱の練習をしているのと、その練習の影で兄二人がアメリカへ旅立つシーンを撮っていたのが良かった(喜んでいる炭鉱夫達と仕事にあぶれアメリカへ移住する兄二人の寂しさとのコントラストが良かった)
牧師がヒューを歩けるようにリハビリする時の花畑の丘のシーンが凄かった
牧師に惹かれているアンハードが心ならずも炭鉱主の息子と結婚する時の、ウェディングドレスのブーケが風になびいているシーンが印象に残った
ヒューの算数の勉強の時に母親が「穴の空いた浴槽に水なんか入れない」とケチをつけるのがコミカルだった
ヒューの学校入学のエピソードがコミカルだった(イジメられて帰って来たら、父親が怪我を負っただけ小遣いやるといい、元ボクサーにボクシングを教えてもらってイジメっ子をやっつけるのと、炭鉱労働者達をバカにしているいけすかない教師を元ボクサーの炭鉱夫がぶちのめし「こいつはボクサーにむかない」と言った後オトボケ炭鉱夫も「教師にもむいていない」という演出がとても良かった)
兄が落盤事故で亡くなった直後に亡くなった兄の子供が生まれるという演出が悲しかった
ヒューが小さな体で炭鉱内で炭鉱の仕事をするのがキツそうだった
仕事が出来て給料が高い炭鉱夫の兄二人が給料の高さをネックに首を切られるというのが厳しかった
アンハードが夫と別れて夫の実家に戻ったら、牧師との仲を噂され、牧師は炭鉱町を去ろうとした所で、再び落盤事故が起こり、父親が帰って来ず、牧師とヒュー、元ボクサーの炭鉱夫達が坑内に救出しにいくシーンがとても良かった(水浸しになりながら狭くなった坑道を通ったり、母親や兄嫁、アンハードが見守る中牧師と死んでガックリしている父親を抱きかかえているヒューがエレベーターで上がって来るシーン等が良かった)
最後の皆んなが幸せだった頃の回想シーンと「我が谷は緑なりき」のナレーションもとても良く、観た後味がとても良かった
全般的に
セットらしいが、炭鉱町のシーンは凄いシーンの連続だった
炭鉱夫達のキビシー生活が描かれているのも心情サヨクのボク的にはとても良かった(賃金カット、人員削減、高給がネックになるリストラ、そして命を失う落盤事故とキツイ・汚い・危険な3Kの仕事)
キャストも皆んな良かった。父親が「散りゆく花」(監督D.W.グリフィス)の怖い父親役の人かなぁと思っていたらその通りドナルド・クリスプだった。
ヒューの学校入学のエピソードやアンハードと牧師の結ばれないロマンスのエピソードも良かった
全編はずれ無し、炭鉱町の盛衰が見事に描かれたジョン・フォード監督の大傑作と心情サヨクのボクには思えた作品