「毎日かあさん」(監督:小林聖太郎 114分)
話の内容はほのぼの?ホームコメディ。
蝶汁・ミミズの鉄板焼きが面白かった。
ベッドで酒を飲みながら子供達に絵本の読み聞かせをする主人公が良かった。
玄関で主人公に怒られてる時に、夫のポケットにつっこんだ、釣ってきた魚の尾っぽがピチピチ動いているのがボク的にはコミカルだった。
グチャグチャに散らかった部屋の中で夫と子供二人が雑魚寝して真ん中に寝ている夫がションベン漏らしているというのがボク的には良かった。
夫のダメ話で盛り上がる主婦仲間のお茶会?が良かった。
「大人になったらコンビニのアルバイトになりたい」と言う息子がボク的にはコミカルだった。
禁酒しなきゃいけないのに、料理しながらみりんを飲んで酔っ払ったり、アルコール依存症の施設に入る前に景気づけにワンカップ酒を飲んだり、退院して家に帰る前に飲み屋で酒を飲んで主人公に頭をはたかれたりする夫の酒のエピソードが面白かった。
藍色の海を横切る白い船に、砂浜から主人公と子供二人が手を振るシーンが良かった。
息子が離婚に心を痛めて円形脱毛症になったと思って主人公が子供達に優しくしていたら、単なる「ジャリッパゲ」だったというのがコミカルだった(「ジャリッパゲ」という言葉の響きがボクは凄く面白かった)。
子供二人が水中メガネや浮き輪をつけてトイレのウォシュレットで水遊びするというのがコミカルだった。
父親に会いに行く為に、兄妹がゴムボート?で川を流れて海に出ようとする演出が良かった(川は海につながっていると言う父親の話が前フリになっている)。
メリーゴーランドに乗っている子供達に主人公と父親(夫)が手を振るシーンが良かった。
玄関に雑然と並んだ靴を夫が写真で取る演出がボク的には良かった。
ひな祭りの時、家族の写真を撮りながら幸せで嬉しくて泣いている父親(夫)というのが良かった。
夫が死んで泣いている主人公を笑わせようとして子供達が変顔する演出が良かった。
妹は父親(夫)の仏前にチョコをあげ(最初は箱ごと供えたのに、後で箱から1個だけチョコを出して供え、箱はカバンにしまうのがコミカルだった)、兄は窓辺で一人で死んだ父親(夫)と会話しているというのが良かった。
夫が死んだ後の家族の食事のシーンで、夫の席に夫が娘にプレゼントしたでっかいカエルのぬいぐるみを座らせていた演出がボク的には良かった。
エンドロールの元憂歌団のヴォーカル(木村充輝)の歌がナカナカ良かった(「天使のダミ声」も歌詞の内容も良かった)。
最後の家族4人の写真でキョンキョンと娘の子役の笑顔がとても良かった。
全般的に
結構コミカルで、ちょっといい話だったり、よく出来たほのぼの?ホームコメディだった。演出や撮り口もボクは好感が持てた。
キャストや登場人物のキャラクターも良かった。小泉今日子は毒舌だけれど、ダメ夫のメンドウを毒づきながらもついついみてしまうお人好しの妻やバカな事をやる子供達を呆れながらも愛している母親役を上手く演じていたし、永瀬正敏は「戦争はヒドイ」とか「貧困国の子供達は悲惨だ」とか言ってる事はエライけれども、働きもせず酒に溺れ家でも暴れるダメ夫(子供達は愛していて大切にするけれど。ダメ夫のクセに言う事だけは立派というのが、周りの人をイラッとさせるし、いかにも「ダメな感じ」だった)を上手く演じていた(減量して病人がやつれていく感じを上手く出していたのも良かった、ガンになってから家族や家の暮らしを写真で撮るのも良かった)し、息子役の子役(はバカな事ばっかりするけれど憎めない感じがしたし、娘役の子役は可愛いけれど意外とキツイ事を言ったり打算的だった(チョコを供える所)りする感じを上手く出していた。
原作の西原理恵子のサバサバしていてコミカルな感じが良く出ていて、いい話にもなっているし、ボク的にはいい家族だなぁとも思えたナカナカ良く出来た作品。
「永瀬正敏と小泉今日子はヨリを戻せばいいのに・・・」心にそう願うおせっかいババァ長七郎であった。