夕方から床についた母は 翌日お昼すぎても起き上がることもせず、

 

お水やカルピスを・・・と何度もすすめても、

 

首を横にするばかり。

 

そして「ごめんなさい」

 

を繰り返す。

 

みんなに迷惑かけてごめんなさい

 

こんなになってしまってごめんなさい

 

恥ずかしくて合わせる顔がない

 

自分は消えてしまったほうがいい

 

 

私はずいぶん前からアイバンクに登録しているから、

 

せめて私の目だけでも役にたちたいから、

 

せめて目だけでも役にたたせてください

 

そのくらいしか私にはできないから

 

 

アイバンクのドナーって、年齢制限ないのかな・・・とふと疑問に思ったのは冷静な部分の私

 

それから、何やらお金のことも言っていた。

 

 

 

口にすることすべてが遺言というか遺書のようで、

 

一晩母の隣で過ごしたけど、

 

悲しみがあふれてくる心をコントロールするのが大変だった。

 

 

食べられないのではなく、あえて食べないを選択しているとしか思えない。

 

本当に色々考えて、

 

無理して母に食べさせたり、医療行為するのは拷問なんじゃないかと思った。点滴含め。

 

看取り  一晩でそこまでの心境に至っていた私。

 

 

誰より母のことが大好きだと自負している。

 

だからこそ母が苦しんでほしくない。

 

それで自分が苦しくなっても、母が望むようにしたい。

 

 

 

そう思ってた。

 

 

 

夕方、弟が帰ってきた(親と二世帯で住んでる)

 

「何も食べてないの?それで何もしないでいるの?」

 

と私と父が軽くお叱りを受ける。

 

もちろん何もしてないわけではなく、ひたすら寄り添って、こまめに水分を進めて、2回は少しだけど飲んでもらって、

 

トイレも立つのも大変だったから、父と二人がかりで連れていったり。

 

 

弟は

 

 

死んじゃうよ?!

 

食べないと死んじゃうよ?

 

 

と母に対して威圧的な怒り口調の強い言葉。

 

 

「そんな強く言わないで」

 

という私に

 

「甘えてるんだよ、強く言わないから」

 

 

と、

 

「なんで甘えちゃいけないの?甘えたっていいじゃん。甘えていいんだよ」

 

と私

 

そもそも甘え云々の問題ではないと思うが。

 

 

 

生きる意欲がなくて食べないのに、弟のその強い言葉が効くとは思えない。

 

 

だけど、その後すぐに弟の行動力により、

 

日曜日だったけど市内の総合病院で見てもらえることになった。