ブログテーマは「マーチンギターキット製作」ですが、もうほとんどマーチンじゃ無くなった。
かろうじてマーチンと言えるのはネックだけ?
サイドとバックもマーチンだけど他と同じ様なものですからね。

ハカランダ指板が3枚届きました。
早速タッピングして響きを確かめました。
タッピングするときは第一印象が大事ですね、何度もやってると同じ感じに聞こえ出します。

一番上のはイマイチ
2番目は良い感じ
3番目はエボニーみたいに硬い音



小口を見ると、
一番上が板目
2番目が柾目
3番目は斜めでよくわからない。



一番上の板目の材は、削るハカランダ特有の木目が出てきて綺麗なんでしょうね。
でも音がちょっと他のに劣ると思う。

2番目の柾目のハカランダは目が詰まって堅そうですが、意外と音が響きます。

3番目は高度乾燥したエボニーみたいなので、これにしようかと思ったのですが、15フレットの辺りに節があります。
そこは演奏する時には使わないので構わないのですが、節を加工するのは大変そうなのでやめました。

2番目の材はローズよりは重くて硬いけど、エボニーより軽くて音が良さそうです。
ローズウッドを高度乾燥させた場合が一番響きが良いですが、柔らかいのですぐに傷んでしまうのと、響きすぎて音が軽くなって音の立ち上がりの締まりが無いかも知れません。
この辺の所は経験がないので良くわかりませんが、他のルシアーさんがハカランダ指板を選んでいるのは、たぶん僕と同じように音的な良さと硬さのバランスが丁度良いと言う考えなんだと思います。

と言う事で、2番目を選びました。


ブリッジも届きました。



高度乾燥してあります。
ブリッジ自体はタッピングしても、この大きさと厚さでは鳴りません。
でもブリッジピンのエボニーは、普通のエボニーと高度乾燥エボニーとは全然音が違います。
ブリッジピンの好みが色々あるのと同じで、ブリッジ自体も音の好みで使い分ければ良いと思うんです。
僕は今回は、ネックに金属を入れない分、音が鈍くなるのを避けるために高度乾燥エボニーを使おうと思います。
だめなら張り替えれば良いですから。

マーチンキットの物と並べてみると色が違います。



上がマーチン、とても質が良い感じがします。
てっきり上質のエボニーだと思ってました。
裏は木目が見えますから、本物でしょうって。
でも実はこれはリッチライトでした。
これは響きが無いです。
生音には向いて無いと思います。
ピエゾを仕込むにはコレが良いです。
加工がしやすくて、素材が安定していて、音も安定していると思います。
サドルのタスクみたいな感じで、ばらつき無く質が良いのが特徴だと思います。

下のは本物のエボニー。
着色してないので、やや茶色です。
音はブリッジピンから想像してますが、僕のギターには合うと思います。

象牙でも感じた事があるのですが、音がキンキンしすぎて耳に付く事があります。
反応が良いから全体で良くなるとは限らないので難しい選択なのですが、今回はこれで組み上げて見ます。

もしダメだったら全バラにして作り直します(笑)


・・・ふと思ったのですが・・・

ハカランダは選んで購入できます。
選ばれて、選ばれて、選ばれて・・・を続けて来てる訳だから、もうすでに選び抜かれた「残りカス」だと思ってました。
でも今回選んでみて、待てよ違うかも?・・・と、気が付きました。

ひょっとしたら木目の美しさで選んでる人の方が多いのかも?
昨年のサウンドメッセでもギターを裏向きに陳列してるブースもありました。
看板が無くてもハカランダと解る木目のギターです。
ほとんどが板目の材を使ってました。
音にこだわって柾目のハカランダを使ってたのは塩崎さん(シーガルギター)しか見つからなかった。
ご本人が「これは柾目ですから」って強調してましたから。

昔のマーチンは柾目で作ってたのでインディアンローズと見分けが難しいものもあります。
でも今は板目が皆好きなんだ、板目の材が選ばれてる。

・・・と、推理すると・・・柾目の良い材料は、まだ手に入るのかも知れません。
実物を見ないと何とも言えませんが、ひょっとしたら、これは僕にとってはラッキーかも?

ではまた(^_^)v