北海道・白糠町で伝統的な鮭漁をはじめとするアイヌ文化を継承し、日常の中で「アイヌプリ(アイヌ式)」を実践する人々を追ったドキュメンタリー。
白糠町で暮らす天内重樹さん(シゲさん)は、現代人としての日々を過ごしながらもアイヌプリを実践し、先祖から続く鮭漁の技法や文化、信仰などを息子の基樹に伝えている。そんなシゲさんとその家族に密着し、自らのルーツを大事にしながら今を生きる等身大の彼らの日常を、北海道の荘厳な大地と共に生き生きと映しだす。
監督は「アイヌモシリ」で2020年トライベッカ映画祭インターナショナル・ナラティブ・コンペティション部門の審査員特別賞、「山女」で2023年TAMA映画祭の最優秀新進監督賞を受賞し、ドラマ「SHOGUN 将軍」でも1エピソードを担当した福永壮志。アイヌの伝統楽器トンコリ演奏の第一人者であるOKIが音楽を手がけた。
2024年製作/82分/G/日本 映画.comより転載
はじめて知ったトンコリという楽器
自然の画が美しく、音楽もとても魅力的
アイヌ民族と和人の関係はアメリカならネイティヴと入植者の白人とほぼ同じような関係だと認識している、立場が変われば違うよという考えもあるかもしれないが。
82分で描かれるドキュメンタリーは映画.cmさんの解説通りです、それ以上の何かドラマがあるわけでもなく、でも、興味深く面白かった。
自らのルーツを大切にしながら今を生きる人・・・・・息子の基樹君は将来のことを問われ「大塚製薬か大塚△△で働きたい、給与が良いから」という、現実的な答えがストンと腑に落ちた・・・・・そういう風に育てられたんだなと。
自然界のいろんなものに神(カムイ)が宿る、水、海、魚、生活するうえでお世話になっていることへの感謝の気持ちを込めて祈る、それが生きていく基盤になればよいということなんだなと思った。
評価の高い『アイヌモシリ』は配信で観られるので、こちらも観てみよう、でも雄大な北海道の自然は是非映画館で観たいものだと思う。
アイヌ民族が描かれた小説を若いころ何作か読んだ、未知のものに惹かれた。そして2020年の直木賞受賞作『熱源』(川越宗一著)を読み、疾風怒濤のアイヌ民族ヤマヨネクフの一代記(それだけではない重層的なお話だが)に魅せられた、アイヌ民族が描かれた映画をぜひ観たいと思っていた、ドキュメンタリーならなお良し。
北海道・白糠町とは釧路市の都心部から西へ30㎞の地理らしいです。