「17歳の肖像」「ワン・デイ 23年のラブストーリー」を手がけたデンマーク出身の女性監督ロネ・シェルフィグが、老舗料理店に集った人びとの交流を描いた人間ドラマ。ニューヨーク・マンハッタンの地で創業100年を超える老舗ロシア料理店「ウィンター・パレス」。かつての名店も、今では料理もひどい、ただ古いだけの店になっていた。さらに、店を立て直すためにマネージャーとして雇われた刑務所を出たばかりのマーク、仕事ばかりで他人のためだけに生きる変わり者の常連客アリスと、店に集まるのはクセのある人びとばかり。そんな店に2人の子どもを抱えたクララが飛び込んでくる。無一文の彼女は、ある事情で夫から逃げてきたというが……。キャストに「ルビー・スパークス」のゾーイ・カザン、「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」のアンドレア・ライズボロー、「預言者」のタハール・ラヒムらが顔をそろえる。2019年・第69回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。

2019年製作/115分/G/デンマーク・カナダ・スウェーデン・ドイツ・フランス合作
原題:The Kindness of Strangers             映画.com より転載

 

 

生きることに不器用というか世渡りがへたというか、みんな良い人なんだけどね、人生上手く行かない。そんな人たちが幸せへ一歩を歩みだす、助け合い支えあって。

The Kindness of Strangers という原題通りの映画。

そして邦題の『ニューヨーク 親切なロシア料理店』というのがその舞台。

 

ロシア料理店ウィンター・パレスの支配人(ビル・ナイ)、偽のロシア人(笑)

 

誰もがそれぞれ訳ありの過去を抱えてトラウマを持っている、でもお互いのKindnessで救い救われ。

 

ウィンター・パレスで交錯する人たちの群像劇、夫(父)の暴力から逃げてきたこの母子を中心に再生する人たちを描いています。

 

描き方はどうにも薄っぺらい感じもあるしパターン化した人物造形もちょっと鼻につくのですが、コメディタッチの描き方でもあるので、軽いハッピーエンド感が良いのかもしれません。

一人の典型的な悪人は人物造形に厚みが欲しいところです、この映画には違和感がありました。そういえばどの人物にも葛藤が感じられない、薄っぺらいと思うのはそこのところなのかな。

 

これまたケイレヴ・ランドリー・ジョーンズ目当てで鑑賞。

致命的に不器用で、ちょっとピントがずれているという、こういう役が多いようで、ずっとこういう役ばかりだとちょっとね、という気もしました、この映画だけで観ればやはり際立つ個性で魅力的です。

 

ケイレヴ・ランドリー・ジョーンズとアンドレア・ライズボロー

ライズボローがめちゃめちゃ美しい!