社会の底辺に属する労働者や失業者を主人公に据え、踏みにじられる人間性とその回復を描くことが多い。恋愛・犯罪・死・旅・音楽といった古き良き映画の娯楽要素を受け継ぎつつ、大仰な演技や劇的なセリフ回しを排して等身大に演出するのが持ち味。飄々としながらも血の通った人間賛歌を天性のユーモアで成立させている。ロケーション撮影を多用して描かれる、フィンランドの庶民的な風俗・風景も見どころ。

脚本執筆においては配役を決めてから登場人物の性格を肉付けするといい(いわゆる当て書き)、信頼するなじみの俳優を頻繁に起用する。とりわけマッティ・ペロンパとカティ・オウティネンは主役級の常連で、アキ作品でそれぞれ国際的な演技賞も受賞している。

撮影はほとんどの作品をティモ・サルミネンが担当。モノクロまたは彩度を抑えた無機的な色彩、カメラの動きの少ない淡泊なタッチを一貫して採用している。コメディ作品も同じスタイルで、一見文芸的でオフビートなユーモア感覚が醸し出されている。

                            Wikipediaより転載

1986年製作、80分、フィンランド映画

監督・脚本 アキ・カウリスマキ

制作 ミカ・カウリスマキ

配役 マッティ・ペロンパ カティ・オウティネン他

 

Wikipediaの解説まんまの映画です。

社会の底辺で人生をあきらめ生きているような二人、タバコを吸うことだけが楽しみのような無気力な日々。

そんな中でたった一人の友人を得て、気になる女性にも出会った。

でも、不器用すぎるゆえその恋も上手くいかない、いや恋かどうかも自分でもわからない。

それでも定番の障害に見舞われ、自分の気持ちに向き合うときがやってくる。

持てるものは何もない、でも幸せだ、そう感じる二人の気持ちが観客の心とシンクロする。

幸せって、シンプルなものなんだ。

 

カティ・オウティネンが若くて魅力的だ。

 

このところ映画館で観たいと思う映画が少ない、でも配信鑑賞で長尺やら重い映画には食指が動かない。

本作は80分くらい、ハッピーエンドはわかっているので鑑賞したが、一抹の不安が、鑑賞したような、でももう一度観たっていいやと思っていた。

最後の最後まで気が付かなかった。

ラストシーン、二人はフェリーでエストニアのタリンへ旅立つのです。

本作はソ連崩壊前に制作された映画、エストニアへはド派手なソ連印のフェリーで、ここでようやく思い出したのです、やっぱり観ていた、何という記憶力の無さ。

でもおかげで再び楽しめました。