ちらと見かけた、日経新聞電子版の記事「映画ファン1000人が選ぶクラシック音楽が印象的な作品」
2位以下は読者契約をしないとみられない、近作だと『燃ゆる女の肖像』のヴィヴァルディとか、何作か印象にあるけれど。
1位のだけは興味を持たせるようにこの作品ですよ~と。
『戦場のピアニスト』・・なるほど、納得のショパンですね。
あと想像できるのは『アマデウス』とか、私の好みだと『ピアニスト』のシューベルトなんかが良いかな。
でも、これっ!という人生を変えた音楽(たいそうな)が何曲かあって。
先ずバッハですね~、近作『シェイム』でのグレン・グールドが弾くバッハが素晴らしい。
そしてこの人を抜きでは語れない『田舎の日曜日』のガブリエル・フォーレです。
ドイツ系の音楽とは全く違う、いわゆる印象派的なフランス音楽、ドビュッシーとかサティとか、ラベルも良いです。
かしこまって聞くようなものではない、ひたひたと流れているような、親しみとは違うけれど心地よい。
解説
20世紀初頭のパリ郊外の秋を舞台に、老画家をめぐる日曜日の出来事を綴る。製作・監督・脚本は日本初登場のベルトラン・タヴェルニエ、共同脚本はコロ・タヴェルニエ、原作はピエール・ボスト、撮影はブルーノ・ド・ケイゼル、音楽はガブリエル・フォーレ、編集はアルマン・プセニーが担当。出演はルイ・デュクルー、サビーヌ・アゼマ、ミシェル・オーモンなど。
1984年製作/フランス
原題:Un Dimanche a la Campagne
配給:フランス映画社
ストーリー
樹木美しいパリ郊外の田舎の秋。1912年のある日曜日の朝。画家ラドミラル氏(ルイ・デュクルー)は、パリから訪ねてくる息子のゴンザグ(ミシェル・オーモン)一家を駅に出迎える仕度をしている。ラドミラル氏の面倒を長年にわたってみている家政婦メルセデス(モニーク・ショメット)が今朝も台所の準備に余念がない。ラドミラル氏が門を出ると、白い服の少女ふたりが縄とびをしている。駅に向かったラドミラル氏は、道の途中でゴンザグ一家を迎えることになる。彼は70歳を越えた脚のおとろえをまざまざと感じるのだった。ゴンザグと嫁のマリー・テレーズ(ジュヌヴィエーヴ・ムニック)と、孫娘で体の弱いミレイユ(カティア・ボストリコフ)と孫息子たちリュシアン(クァンタン・オジエ)と、エミール(トマ・デュヴァル)らが訪れて、賑やかになったラドミラル氏の邸に、また一人めったに訪ねてこない娘イレーヌ(サビーヌ・アゼマ)がやって来た。それは、最新型4輪自動車ドラージュを運転して愛犬キャビアとともに、みんなが昼食を食べて午睡に入った時だった。パリでファッション・ブティックをオープンしたばかりで若々しく美しい彼女は、久しぶりに実家に帰りリラックスするが、彼女は恋に悩んでいる様子だ。恋人からかかってくる筈の電話を待っているのだ。今はいない母(クロード・ヴァンテール)のイメージが現われてイレーヌに言う。“人生にどこまで望めば気がすむの”。ミレイユが木に登って降りれなくなるという騒ぎが起こる。なんとか救い出されるが、今度は、パリからかかる筈の電話がかかってこないのに苛立ったイレーヌがパリに発つと言い出す。娘をなだめて、自分のアトリエに招いたラドミラール氏。彼は、数年前までは風景画を描いていたが、最近はアトリエの中の椅子等のオブジェを描くように変わっており、そこに父の絵に対する苦悩を見るイレーヌ。屋根裏部屋に行った彼女は、そこで美しいレースのショールをたくさん見つけるが、その奥に情熱的な画を発見し感動する。イレーヌに誘われてドライブに出たラドミラル氏は、森の中のレストランで妻の想い出をしみじみと娘に語る。そんな父にイレーヌはいっしょに踊ってと言い出す。二人が家に戻るとパリからの電話が彼女を待っていた。直後、とりみだして去る娘を、そっと送り出す父。夕方になり、ゴンザクたちをいつものように見送った彼は、帰路、ふたりの少女が目に映る。アトリエに入ったラドミラル氏は新しい画布に向かうのだった……。
解説、ストーリー共に映画.comよりお借りしています。
手抜きですみません、40年近く前の映画なので断片的な記憶しかないのです。
でも、フランス映画は人生を語る、音楽、映像共に素晴らしく、映画comさんのストーリーで記憶をたどると小津映画に通じるものがあったように思いました。
今鑑賞できる機会があれば、以前よりいっそう良さがわかるような気がします(この映画の父の立場に自分がなっていますから)。
フランス音楽に魅せられた映画です。