インディペンデント映画の巨匠と言われたカサヴェデスが奥さんを主演にして撮った映画というのはこの作品以外にもいくつかあります。おそらく「ギャラを安くできるから」という理由なのであろうかと推測しますが、作品の善し悪しは別としてヒットしたのは「グロリア」くらいだったんじゃないでしょうか?
ストーリーを一言で表すなら「戦う中年女」の話です。若いころからレンタルビデオ屋で何度もジャケットを見たことがあり、タイトルも有名なので一般的には「名画」の範疇に入れられていると思いますが、今観るとそんなに特別な「何か」があるような映画でもない気がします。
恐らく、1980年にはまだ「女性が一人で組織と戦う」というストーリーが珍しかったりしたという事ではないでしょうか?その後1980年代には「女性ヒーロー(ヒロイン?)もの」が当たり前のように作られて、今や珍しい事ではなくなってしまっているという事なのでしょう。確かにいろんな映画やドラマでこんな感じの設定がパクられている感じはします。今観て当時のこの作品の価値がどれほどのものだったかは推測するしかありませんが、構成の作品に大きな影響を与えた映画であることは間違いないのでしょう。残念ながら「オススメ映画」とは言えませんが、「オリジナルを確認する」と言う意味だけでもこの映画を観る価値は充分あります。
ストーリーに無関係の感想としては、70年代(公開は80年だけど撮影は70年代だと推測している)のアメリカは今より街も部屋の中も汚いないし、車もボロボロ、服もなんだかヨレヨレだなぁという事です。80年代に入るとみんな(特に主演の人たちは)割ときれいな身なりをしていたりしますよね。そういう意味では、当時の「まだヤバかったニューヨーク」の空気が詰まっています。
僕は70年代の「ビリー ジョエル」や「ポール サイモン」が好きだったりするので、この頃のニューヨークの雰囲気は結構憧れます(コワいので行きたくはないです)。
