さて、今回で四大陸選手権の、感動を全て書き終えますが・・・・。
まず、おめでとう、あっこちゃん!!ガッツ

さて、本当に今季、NHK杯であっこちゃんのフリーを初めて観て、余りの芸術的な美しさ、そして、芸術が、何で、「芸術」であるか、「美術」と「芸術」の境目って、究極的には何か・・・。
と、言うと、「命」であるか、「カタチ」であるか。
なんですけど。
芸術って言うのは、命が宿って、初めて人に芸術って、評価される。
魂がこもらず、カタチの美しさにこだわった作品は、「美術」の域を超えない。
今季、フリーの「O」は、NHK杯で、その音楽の素晴らしさ、そして、演技構成、それを表現し尽せる、あっこちゃんと言う天性の才能と、努力を重ねたスケーターによって、完璧な姿で、観客の前で踊られた。
それを観てしまったら、ファンとしては、感に堪えないと言うか・・・。
一生、心に残る四分間の感動。
で、先に、前編、中篇で書いて来た、私の推察を多く入れての、内容ですが、
あっこちゃんの、その後のグランプリ・ファイナル、全日本での、フリーの惜敗。
(あっこちゃんのコメント欄を拝読すると、他にも色んな所で、その後も滑ってるのね。どうやって、情報得るかも分からん私
)
あっこちゃんファンとして、また、このフリーのプログラムそのものの、ファンとなってしまった者として、残りの四大陸、そして世界選手権、(他の試合とかは、全く知らない・・・)その二つで、完璧な「O」を観たかった。
さて、家を出たのが、9日の午後9時25分頃。
車で、千歳空港へ行く為に、長距離バスの乗り場まで1時間半。
それから、長距離バス、電車、飛行機、電車、と、乗り継ぎ、乗り継ぎで・・・・・
大坂中央体育館へ着いたのは、翌日10日の午後二時過ぎ
何と、17時間もかかった・・・・

体育館へ行く途中、テレビ局のリポーターが、あちらこちらで、浅田選手のファンのインタビューをやっていた。
もしも!9日、私が夜7時以降の仕事を、嘘をついて断っていなかったら、私はその後ろで、あっこちゃんのバナータオルをばんばん振って、「あっこちゃんも応援してね~!」と、テレビカメラの前に立てたに違いない。
しかし私は、仕事をさぼって、こっそり来たのだ。
とてもそういう真似は出来ない。


カメラの横を、顔を隠しながら、駅から一本道で、すぐ先の体育館へ、無事入場。
この時点で、だいぶ熱が高くなって来た。
かっくじつに、過労と、風邪気味だったのが悪化したのだ。
めまいに襲われながら、体育館に入場した時、丁度ペアの表彰式の真っ最中だった。
自分の席を確認して、それがキス・クラの真上で、すぐ真下から、選手がリンクへ出るのを見られる場所だと知って、狂喜した。
荷物を座席へ置いて、昼食を買いに売店へ。
売店の途中で、選手の写真集や、カレンダー、CDなどが売っている。
残念ながら、あっこちゃんのはなかった。
プログラム2千円の金額に、ドン引きしながら(チケットといい、どーしてフィギュアって、こんなに高額なの??
)、「一生の記念だし。」と、思い切って財布を開けた。
サンドウィッチを買って、食べてから、解熱剤を飲んだ。
熱は大分上がってる。
常備薬は全て持って来たが、「座薬」を忘れたのは失敗だったと、どんどん上がってくる熱に、やや降参気味だった。
あー、こんな状態で、自分が思い描いていた、ちゃんとした応援出来るかしら・・・、と。
やがて、とうとう、女子のシングルが始まった。
初めてのフィギュアの会場を、じっくり見渡してみた。
360度埋め尽くす会場。
リンクは私達の足元に。
こうやって眺めると、思ったより広くないけれど、実際にリンクに立つ、選手にとっては広いのだろうと想像した。
天井には、ワイヤーがリンクの端から端まで張ってあって、そこをカメラが自動で動いていた。
私の正面に審査員席。
カメラが写す大画面のモニターが、左右に一つずつ。
さあ、ここから戦いが始まる。
しっかりしなくっちゃ。
まずは、フィギュア観戦の、暗黙のルールを知る事だ。
ジャズや、ロックや、生バンド、或いは映画館、歌舞伎に相撲に、最後に美術館もあげておくか。
どこでも、その鑑賞においてのマナーがある。
私は、あっこちゃんが勇気付けられる様な、大きな声援を送る事を目標に来たが、それがマナー違反で、フィギュアは、静かに応援、観戦するのがマーであれば、そのマナーに、当然従わなくてはならない訳で、あまり、来た意味がなかったりするので、ドキドキしながら、会場の空気を読んでいた。
試合は、現地では当然、実況も、解説の声も響かないので、テレビで観る様な緊張感が殆どない。
割合に、ほのぼのした空気だった。
それに、第一グループからの滑走を全て観ていると、選手がジャンプで転倒するのは、ザラな事なので、余り(選手はともあれ)観客としては、ジャンプに緊張を持って観ずに済んだ。
実況と、解説の声がないのが、一番、会場とテレビ前観戦の違いかも知れない。
リラックスして観れるのだ。
全体的に、家族的な雰囲気が立ち込めていて、例えば、同じく審査員がいるとは言え、オーディションを受ける俳優や、卵等の緊張感に比べれば、格段に空気が違うのではないか。
滑りが始まっても、さほど空気が張り詰める事無く、選手はともあれ、会場の人間を見ていると、学芸会や、発表会にでも来たかの様な、和んで楽しんでる雰囲気だ。
さて、この空気の中で、一人白熱した応援をする事を、会場は許すだろうか?
その疑問の答えは、数人の外国選手の応援の人々が教えてくれた。
何人かの外国人選手が滑る時、自国から応援に来ているのだろうか?
明らかに、日本人とは、違う声のトーン、アクセントで、選手に対して、会場の一部から、一際目立つ声援が上がった。
それに対する、会場の反応を見ると、皆、優しく失笑している。
子供のイタズラを見るみたいに、穏やかな笑い声が、あちこちから、静かに起こった。
私はこれを見て、「行ける
」と、確信した。
フィギュア観戦で、そう声援に限っては、タブーはないようだ。
と、言うより概してフィギュア・ファンは、平均穏やかな気性に感じられる。
勿論、ラグビーの観戦に来ている訳ではないので、それは理の当然ではあるのだが。
とにかく、声援に関しては鷹揚で、懐は広そうだ。
これなら行ける!
自分の頭の中で、ずっと繰り返していた応援を、ここで見事にやり遂げる事が出来るだろう。
そう安心すると、とっても熱を感じる様になってきた
選手が滑っている時、会場に合わせて拍手はするものの、頭の中では、その拍手がガンガン響き、「やめて~、頭が割れる~静かにして~
」と、思いながら、
拍手を一緒にすると、ずっと荷物を持っていた、右腕の上腕が、痛い。
拍手をする度、痛むので、静かに、静かに、拍手をする事にした。
中国の、若い選手が完璧な滑りを披露した時、初めて会場でスタンディング・オベーションが湧き上がったが、周り中立ち上がる中、私は一人静かに座って、頭痛と闘いながら、頑張ったね~と思いながらも、あっこちゃんの応援の為に、
体力温存。体力温存。
そう、心の中で独り言を言って、大人しく、座って小さな拍手を送っていた。
さぞ、内気なファンに周囲には見えただろう。
そうやって、次々滑る選手を見ながら、頭はひたすら、あっこちゃんの応援の、シュミレーションを繰り返す。
特に重要なのが、多分今回も鬼門になってるフリーでの、ジャンプの際に、あっこちゃんを勇気付け、集中力を増すような声援だ。
ジャンプに入る前、精神集中をする時、それ以前だ。
ジャンプへの流れに入ったら、そこで一発、声援だ。
決して、邪魔はしない様に、尚且つ、渇が入って、勇気を持ってジャンプに臨めるタイミングを、ちゃんと取れるか、自分に何度も、頭の中で確認する。
第三グループが終わった頃だったか、最終グループ前だったか、休憩の時間があって、リンクの整備が行われた。
トイレに行くが、女性のトイレ、長蛇の列の事、ディズニーランドの如し。
昔、有明の倉庫軍で、犬のドッグショーでは日本最大の、FCIアジアインターナショナルドッグショーが行われた時、大不運にも、同じ有明でアニメファンのコミックマーケットがあった。
当時のアニメオタクは、ある意味理性があって、コスプレを、家から来て来る事はなかった。
変わりに、有明の公衆トイレで着替えるのだ。
この時の、地獄の待ち時間を、思わず思い出した。
余りの迷惑さ。
トイレって言うのは、着替えじゃーなく、用を足さねば苦痛でひきつる人間から使用していいはず、との怒り。
その怒りは、女性トイレと違って、全く誰も並んでいない、男子トイレに殴りこみ、と言う形になって爆発した(決してオバサンではない、16歳の少女だった)。
男子トイレにも個室はある。
怒りで、バン!と、トイレに入っていったら、金隠しに数名だけで、個室はガラ空きだった。
驚いて私を見る男性達を他所に、私は個室に入って、用を済ませた。
漏らすか。
膀胱炎になるか。
私にこの二択はなかった。
その時の記憶が甦り、一瞬、男性のトイレを見たが、生憎、熱が、気力を奪った。
私はくらくらしながら、女性トイレに並んだが、中に個室はたった三個。
これは長蛇の列にもなる。
ようやく用を済ませて、今度は、会場に投げ込む一輪のお花が欲しくて、探して回った。
もう殆ど残っていなくて、最初、私は並んでも無駄、と、売り場の人に言われたが、最後の二本が何とか残って、私はピンクのガーベラを買えた。
あっこちゃんが滑り終わったら、これを会場に投げ込むのよっ

応援に向けて、どんどん闘志が漲って来る。
席へ戻って、最終グループの登場を待ち・・・・
いよいよ、その時が来た!
会場が、「真央ちゃん・・・!」と、ざわついている。
ふと、キスクラがある、真下を見下ろすと、何とそこに、あっこちゃんや、他の最終グループの選手達がいた

初めて、直に見たあっこちゃんは、美しい後ろ姿

会場は、浅田選手の声援で大盛り上がり。
6分間練習が始まった。
私は、浅田選手への圧倒的な応援を聞きながら、(勿論、あっこちゃんへの声援もかなりあったが)ここで、少し前から、手に持っていた、あっこちゃんのバナータオルを持ち出した。
そして、会場の空気を見ながら、
「上ーーー等よっ。こうなるだろうと思って、如何にあっこちゃんに滑りやすく空気を作るか、私はその為だけに来たのよ、かかって来い!!」
おお。
あっこちゃんを目にするまでの高熱よ。
疲労よ。
上腕の痛みよ。
君達はどこへ行った。
「あっこちゃーーーーーん
」
私は、(過労がない場合、及び、過労を忘れてしまった場合に限って出る)自慢の大声で、浅田選手への大声援の中で、声を張り上げた。
戦いは始まった。
あっこちゃんが、競技で戦うなら、ファンは応援の力で戦う。
任せなさい!この為に来たのよ!!
6分間練習の最中、私は張り裂けんばかりに声援を、ひたすらあっこちゃんに送った。
バナータオルは、あっこちゃんがこちらに向いて滑って来る時、視界の一角にでも入って、「あなたのファンがここにいます」と、伝わってくれれば、と、バッサバッサと、振り回した。
真下には、ヤバイ、テレビカメラを構えた男がいる。
たまたまアップで全国放送されたら、どの面下げて帰ればいいんだろう。
の、思いも、頭をよぎりながら、生まれて初めて実際に目にする、あっこちゃんの滑る姿の美しさ、そして艶やかな衣装に夢中になってしまってしまって吹っ飛んだ。と言うか、捨てる事にした。
この練習中に、あっこちゃんを、どんどん勇気付けて行くのよ。
兎に角、応援だ。
声を出せ、私ー
そりゃあもう、死に物狂いで、あっこコールを続けました。
いきなり会場で、ワーッって歓声が上がって、拍手が沸き起こった。
多分、浅田選手が何かのジャンプを決めたんだろう。
あっこちゃんも、そっちを見ていた。
でも、私はあっこちゃんしか見ていなかった。
会場の、その歓声が落ち着くのを、秒読みしながら待って、リンクがまた、ある程度静かになる瞬間を狙って、
「あっこちゃーーーーん
」
と、すかさず、あっこコールを響かせる。
浅田選手のファンに恨みも何も全くないが、申し訳ない事に、私は純粋なフィギュア・スケートファンではなくて、鈴木明子ファンなのだ。
許して下さい。
君らには負けません
声援はタイミングだ。
何しろ、会場は圧倒的に浅田選手のファンが多いんだから、その中で、あっこちゃんを強気にさせる応援をするには、声援に紛れていてはいけない。
声援と声援の、一瞬の隙、自分の声が、会場中に聞こえると感じた瞬間、声を張り上げて叫ばなければならない。
6分間練習が終わって、選手の皆は、私のキスクラ、すぐ上のスタンドSS席のすぐ近くに戻って来た。
よっしゃあ。
声は伸びてる。
疲れも吹っ飛んでる。
会場は、声援に対して、とってもおおらか。
応援の手ごたえバッチリ。
これなら行ける
と、コロシアムで、これから戦う剣闘士宜しく、闘志満々になって、そこで初めて、滑走順を知った。
どこで頂けるものやら、両隣が、滑走順の紙を持っていて、それを前列のシートの背中にかけている。
こういう所、やっぱりフィギュア・ファンで、観戦慣れした人たちならではだ、と、感心しながら、私は持っていないので、はしたないが、選手の滑走順を、盗み見させて頂く。
すると、何と、浅田選手は4番滑走。
愛するあっこちゃんは、その直後の最終滑走ではないか。
うーーん。
海を越えて(津軽海峡)応援に来て、これ以上モチベーションが上がる事もあるまい。
感慨にふけりながら、兎に角、あっこちゃんの結果はどうあれ、私は魂の限りに応援するんだ。
あっこちゃんが、鳳凰になって羽ばたける様に、会場を盛り上げ、上昇気流を作って、ファンとして、精一杯支えるんだ・・・・。
そう思いながら、最終グループの滑りを観ていた。
が、あっこちゃんが姿を消すや、私の高熱が、ただいまー
と、元気に戻って来た。
再び頭痛とだるさと、眩暈。
村上選手が滑った後、再びスタンディング・オベーションになったが、先ほど同様、私は、急に「大人しい観客さん」になって(実は単なる過労の病人)、
体力温存、体力温存。
と、念仏の様に唱えていた。
ただ、村上選手が滑る前に、私は気がついた事があった。
それまでは、外国選手が全て先に滑っていたから、気がつかなかったのだが、
選手の滑走が終わって、リンクに引き上げ、順番で、次の選手がリンクへ出て、前の選手の点数が出るまで、ウォーミング・アップしてる際、誰も、リンクに出た、次の選手への声援をしない事だ。
村上選手も、浅田選手に次いで、人気の選手。
リンクに登場したら、さぞかし拍手や声援が、母国開催だし、出るだろうと思いきや、会場は落ち着いてる。
これは、先に滑って、点数を待ってる選手への配慮もあるのだろうが、それ以上に、「観客も一休み」的、ムードを強く感じた。
ここで機先を制し、自分の特別応援している選手のリンクへの登場を、喝采で迎えるほど、熱気ある空気じゃないし、(やはり、格闘系ファンの、攻撃的な応援と、フィギュアの応援は違うんだ)選手への応援は、名前が呼ばれてからでいいんだ、と言う様な。
これは、浅田選手の場合でも、同様なのかを見極めねばなるまい。
と、私はあっこちゃん応援の、勝機のポイントを敏感に嗅ぎ取り、目がギラリと形相を変えた。
ちょっと違う。
そして、とうとう日本を代表している、浅田選手の番が来た。
衣装が変わってるのに、少し安心した(それまであっこちゃんばかりみていて、気がつかなかった)。
ファンではないが、「白鳥の湖」を踊ると言うのに、前の衣装は少し地味過ぎると思っていた。
あっこちゃんの衣装に触発されてか分からないが、「白鳥」なら、これくらいの美しさの衣装の方が、映える。
そう、そして、私が注目している最大の事。
日本一の人気を誇る、浅田選手がリンクに登場したぞ?
会場は?
・・・・・ざわついてるが、応援の声はない。
と言って、応援してはならない、張り詰めた空気でもない。
キスクラの映像がモニターに映るまで、みんなゆったりした小休止的ムードは、村上選手の時と同様だった。
取ったり。
おっしゃ。
あっこちゃんの応援は、私はこっから始めるぞ。
得点待ってる選手も、すでにリンクでスタンバイしている選手に声をかけても、「あ、熱狂的ファンなんだ。」くらいで、許してくれるだろう。
と、言うか、そう思って許して頂こう。
キスクラで、得点出る時は、ちゃんと、前の選手へ拍手するからね。


そして、浅田選手の前の、外国人選手の得点が出て、キスクラの映像も終わり、場内は明るくなって、
一気に浅田選手コールが会場中から沸き起こった。
この後に滑るあっこちゃんには、大きなプレッシャーになるだろう。
そして、浅田選手がリンク中央に出て来た・・・。
初めて生で観る彼女は、女王の様な、貫禄があった。
流石、大きな大会を数多く経験してるだけの事はある。
「ベテラン」
あっこちゃんに、よくこの言葉が使われるが、あっこちゃんにはスランプに、ブランクがあったし、性格的にも、そう呼ばれてピッタリ来る言葉じゃない。
むしろ、この子の方が、ベテランと呼んだ方がいいんじゃないか。
そんな気持ちで、演技を見詰めた。
率直な感想として、浅田選手のファンの方には失礼だが、「雑な演技」と、言う印象を、目の前で見ていて、強く思った。
これまでも、浅田選手の演技は好きなタイプじゃなかったけれど、目の前で見ると、余計にそうだ。
あっこちゃんが芸術競技をしているとしているとしたら、この子は、スポーツをしている感じだ。
ジャンプは決まるし、体も柔らかいから、スピンも綺麗。
ステップもちゃんと出来ているのに、表現するものがない。
指先まで、音楽を表現しようとしていないのがはっきりと分かる。
技から、技へ移る滑りの間、手がだらしなく垂れていて、芸術競技としては、見苦しい。
まるで、大会に出ていると言うよりは、ジャンプやスピンの練習中の動きを見ているようだ。
肘から先は、完全にだらんと遊んでる場面が多い。
思わず、女子の器械体操の、平均台を思い出す。
あの細い平均台の上で、足のつま先から、指の先までピンとして、気迫のある、そして優雅な動き。
技術家だな、と、浅田選手を観ながらつくづく思った。
芸術家じゃない。
技術としては素晴らしいけど、芸術性を必要とする、競技の中ではどうかと思う。
フィギュア審査員の芸術力も低いと受け止めるしかない。
私も、この子がまだ、そういう大人の演技が必要になる前の、子供の頃は、ピョンピョン飛んでて可愛いと思って、観ていたんだけど、大人になるに従って、表現力がない、技術偏向性の選手になって行くうち、そういう好感を感じなくなってしまった。
村上選手の方が、そういう意味では、もっと表現力もある。
浅田選手の、今季のショートを決めたコーチがテレビで話してるのを、たまたま見たが、彼女は天才。って思った。
浅田選手の今季のショートは、常に曲に合わせて、表情や、腕の動きが構成されていて、表情を殆ど変えずに滑り、腕はよく遊んでしまう、彼女の普段の欠点が、全部出せない様になっている。
あれは、素晴らしいと思う(勿論振付師のセンスだが)。
さて、とうとう浅田選手の演技が終わった。
会場は、割れんばかりの大歓声。
そして、スタンディング・オベーション。
リンクへ投げ込まれた、沢山のお花やプレゼントを抱えて、浅田選手がリンクから引き上げる。
代わって、今度はとうとう最終滑走、あっこちゃんが現れて、リンクへ立った。
会場は、ざわついているが、大分落ち着いた雰囲気になっている。
さーーー
戦いは始まったわよ、行くわよ、私
「あっこちゃーーん
あ・き・こーーー
」
リンクで体を動かし始めたあっこちゃんに、ここぞとばかりに声援を送った。
もう、浅田選手の演技は終わった。
主役は代わったのよ。
これから滑るのは、あっこちゃん。
そう、観客に切り替えて行って、この、浅田選手が滑った後の空気の打ち消しをするのに、私は殆ど声援を止めず、誰も声を上げない中、一人であっこちゃんコールを送りまくった。
すると、いきなり会場で手拍子が始まった。
始めは、あっこちゃんに送られているのかと一瞬思ったが、観客の視線を注意して見ると、これは、浅田選手の、採点結果待ちの、手拍子なのだと、すぐに分かった。
ライブ等の、アンコール拍手の、アレだ。
くーーーー、やられたっ。
と、思った瞬間、モニターにキスクラの映像が出て、場内は大歓声。
そして、何と130点超えの点数が叩き出され、会場の拍手で、会場全体が揺れる程だった。
しかし、私は浅田選手の得点が、何点でも気にしない。
大事なのは、あっこちゃんが、悔いなく滑れる様に、応援で協力する事だ。
それに、この空気。
あっこちゃんには、相当プレッシャーだろう。
更に闘志が燃えて来る
こーでなきゃね。
これでこそ、わざわざ、死に体に鞭打って、借金してチケット買って、命より大事な
に、お留守番してもらって、来たってもんよ。
「任せなさい
」
こんな空気に負ける、私じゃあないのよ
そして、とうとうあっこちゃんの名前が呼ばれた。
(注・記事の文字数オーバーになったので、本連載は、次が最後の後編となります
)