どこで学んだわけでもなく、母の味、祖母の感覚、自分の好きなものを織り交ぜてつくっているだけのマルカフェごはんをほめてもらえると、大好きだった 母、祖母のことまでほめてもらえている気がします。この頃はなぜかおほめに預かる機会が多く、つい先日も、「懐かしい味だ」とか「元気が出た」とか「とても心がこもっている料理だとわかりました」とか、なんだかうれしくなる言葉を頂戴し、驚き、幸せに感じています。
食材には、その実、それぞれに記憶に残るエピソードがあったり、料理にもいくつかの物語が附随していたり…キッチンでひとり作業をしているときには胸の内で、母や祖母と対話を重ねることもすくなくありません。それを汲み取ってくださる方あるのかなあと、うれしい気持を反芻しつつ。
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【りんごの思い出】
熱をだすと、母がりんごをすりおろしてくれました
りんごを好きになったのは、たぶん、そのやさしい記憶があるからで
しゃりしゃりりと音を立ててかじるときも
しっとり炊き上げたコンポートにうっとりするときも
「りんご、すったげようか」って
ちょっといたずらっぽい目を向けて
お布団を肩までかけてぽんぽんと叩いてくれた
あたたかくて懐かしい時間が蘇ります
普段「おねえちゃん」の顔をして澄ましてたから
病気のときには特別にやさしくしてくれてたのかなーって
すりおろしたりんごは
たよりない大根おろしみたいなへちょっとした具合とじゅわっとあふれる果汁とで
熱を持った舌に、特別な味がしました
物心ついたわたしの初めて欲しがったものが「りんご」だったのだそうで
母の心にはいつまでもその景色があったのでしょう
風邪で寝込んでしまったときのわたしはもしかすると
ちいさくてかわいいままの娘に戻っていたのかな
来月は母の誕生日で、
そのせいかこの頃とてもいろんなことを思い出してしまうわけですが
シナモン効かせたあまいりんごに
魔法の代わりのラムをひとさじふりかけて
よかったらまたわたしのりんご、ご一緒に召しあがってくださいな
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【今後の予定】
●6月15日(日) マルカフェ文藝部「おすし」電子版販売開始
●8月1日(金) マルカフェ文藝部「棕櫚shuro」第三号/紙本版販売
●10月12日(日) MBC#006
●10月25日(土) 御嶽商店街ハロウィン17:00‐18:30
●11月24日(月) 第十九回文学フリマ出店
営業時間内外、ご予約・貸切随時お承りしています★
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