第18幕の7 | 百火繚乱

百火繚乱

特撮大好きです。変身する前も後も、変身した中の人も、声の人も好きです。
ゴーカイジャー、シンケンジャー、仮面ライダー中心かな。
シンケンジャーの小説、殿様で恋愛小説も書いてます。

 彦間は、栞が志葉の血を引く事は知っていた。初めは、丈瑠が栞と結婚する事で、志葉の血筋も守られ、丈瑠の当主の座も安泰だと思っていたのに、まさかそれが障害になるなどとは思いもしなかった。
 そして、またため息をつく。あの時丈瑠は薫にははっきり言ったのに、栞にはまだきちんと言ってなかったのかと小さく首を振る。栞も栞でいらぬ心配ばかりだ。
 その時、丈瑠の声がした。
「ジイ、入るぞ」
彦間は布団から下りて、座り直した。丈瑠が入ってくるが、しかめ面のまま横を向いている。
「殿、この様な格好で失礼を」
「構わない。具合はどうだ」
「はあ、大分楽になりました」
彦間は丈瑠の様子から、ここへ栞が来た事を知っていると勘付いた。
「栞殿が、手厚く看病してくださり」
ワザと言う。
「栞にさせるな」
もっとしかめ面になり、彦間を睨んだ丈瑠に、彦間が言い聞かせるように言う。
「殿、ヤキモチも結構ですが、栞殿とはどうなさるおつもりで?」
丈瑠が問うような顔になる。
「栞殿は、殿との関係を不安に思っておいででした。はっきりなさらないと、また出て行くと言い出しかねません」
丈瑠が眉間に皺を寄せる。
「栞がそう言ったのか?」
彦間が頷き、丈瑠がまた横を向いて、小さく息を付く。
「分かっていると思ってたんだ。・・栞は何故俺を信じない」
「殿を信じていないのではありません。前にジイが申しました。栞殿には愛してくれる者が必要だと。栞殿は愛された事がありません。だからいつも不安なのです」
彦間が言い聞かせるように言い、丈瑠も、栞が前に孤独だった話をした事を思い出す。
「何故栞は?」



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