「夏は夜」と断じたのは清少納言姐さんだ。

ただし、令和の夜の、この [クソ] 蒸し暑さときたら、風流もへったくれもない。

 -- おう、暑いなぁ。さすがのお前だって、暑いだろう?
 -- 何ですか、"お前だって" とは?
 -- ああ、いや、他意はない。素直な気持ちを述べただけだ。
 -- ちっとも弁解になってませんぜ、ご隠居。
 -- そうか? いや、こう暑いと、わしの知性がおかしくなってもおかしくはない。
 -- ご隠居の知性とやらは、ま、そんなもんでしょうな。
 - おや、今日はやけに冷静じゃないか。レイワだからっていうシャレか?
 -- 拙宅で涼をとっていたもんで ・・・
 -- 何? お前んとこは、そんなシャレたところだっけな?
 -- あ、うちの金魚は熱帯魚になってんじゃねぇかとか、そう言いたいんでしょ?
 -- 金魚が熱帯魚? 暑さのせいでか? そりゃ、すごい進化だ。
 -- 冗談言っちゃ困りますぜ、ご隠居。そんなわけがないでしょ?
 -- ま、そりゃそうだ。
 -- うちでは、千の風を集めてんです。だから涼しいんでさぁ。
 -- 何、千の風? ゴホン ・・・
 -- ア、ご隠居、歌わなくて結構ですからね。
 -- しかし、千の風といえば アレ だろ?
 -- そうですよ、千の風 といえば 千風機 に決まってるでしょうが。
 -- やっぱり ・・・ お前は暑さの影響以前だな。

  [チャンチャン]