米国のバイデン大統領が、(自分が再選されたら)$400,000 (日本円なら6,200万円くらい) 以下の収入に対しては増税をしないという公約を掲げたそうだ。

ものすごい金額に思えるが、2019~2013年の間に、約13,100万世帯の家計収入が $400,000 を超えた世帯は260万 世帯から380万世帯に、つまり、ほぼ1.5倍も増加しているのである。

ちなみに、2020年1月~2024年4月の間の、米国における平均時給額 (Average hourly wages) は、政府資料によると $28.44 ~34.75 だというから、4~5千円というところか。

とはいえ、インフレの影響を加味すると、数年前には大きな金額であったろうが、今日での価値は目減りしている。

そもそも、バイデン大統領の言う $400,000 というのが、個人の収入なのか、それとも家計の収入なのかが不明だ。


そんなことを述べた記事の中に、こんな英文があった:

 Both parties frustrate some economists, who say the government desperately needs new tax funds to plug a yawning federal deficit, $1.7 trillion in 2023.

 (どちらの党の候補者も、2023年度の1兆7千万ドルもの巨大な財政赤字を埋め合わせるためには 巨額な税収が必要だということには触れていない、と不満をもらすエコノミストもいる

yawn [ヨーン] といえば、「あくび (をする)」という意味だが、-ing の付いた yawning は、そういう意味ではなくなる。辞書をみると

 used to describe a difference or amount that is extremely large and difficult to reduce:

 (大きすぎて、小さくするのが難しい相違や量を表すのに用いられる

とあった (→ Cambridge Dictionary [yawning])。


◎ 引用した英文の出典 (USA Today, 2024-05-31)
  More Americans are earning $400,000, Biden's income threshold for tax hikes and audits
  → https://www.usatoday.com/story/money/2024/05/31/400000-tax-hike-more-americans-affected/73890456007/



「大口を開けて」あくびをするところからきた表現なのだろうが、面白い。


* あくびを連発しながら、何とかこれを書いた。