買物しようと思ってある店に入ったところ、店の人間がやってきて、「あなたの入店はお断りします」 と告げられた女性の体験談から始まる記事があった。

店内に設置されたカメラがその女性の顔をとらえて、過去に万引きをした人の顔画像のデータと照らし合わせ、一致する要素があると機械が判断したのである。

その女性には、全く身に覚えのないことだった。

英国では、通行人を警察車両がカメラで撮影し、引っかかる人物が検出されると、ポリスが出てきて職務質問をする。

身の潔白が証明できればいいようなものの、そんな目に遭うのは面白くない。それが普通の人の感覚ではなかろうか。

まるで中国で行われていることの英国版ではないか、監視社会の到来となるのではないか、と危惧する人たちもいる。


記事の中に、こんな英文があった:

 Advocates dismiss such dire predictions as overblown.

 (そういう監視システムも必要なんだと考える人たちは、ディストピアの到来を心配するなんて大げさすぎると、一笑に付す

「大げさな」に相当する英単語は、たとえば weblio [大げさなの英語] を見ると、exaggerated を始めいくつも出ているが、overblown は出ていなかった。

Cambridge Dictionary [overblown] には

 bigger or more important or impressive than it should be:

 (実際以上に大きな、もしくは重要な、あるいは印象的な

とあるから、これも 「大げさな」 という意味としてよさそうに思われる。

overblow の過去分詞形だから「膨らませすぎ」ってわけだ。


◎ 引用した英文の出典 (BBC, 2024-05-26)
  'I was misidentified as shoplifter by facial recognition tech'
  → https://www.bbc.com/news/technology-69055945