patronizing という英単語は patronize という語に -ing を付した形である。

patronize は patron という語を動詞化した形だ。

相手を保護したり支援してやっているという "上から目線" を感じさせる語である。


米国のバイデン大統領が、資金集めのためのアジア系米国人の集会において

 Why is China stalling so badly economically? Why is Japan having trouble. Why is Russia? Why is India? Because they're xenophobic. They don't want immigrants.

 (中国が行き詰まっているのはなぜか。日本がトラブルを抱えているのはなぜか。ロシアはどうだ。インドはどうだ。いずれの国も外国人を嫌っている。移民を歓迎しない国なのだ

という発言をしたそうである。

日本の岸田首相が訪米した1週間後のことだ。

xenophobic [ゼナフォウビック] は

 showing an extreme dislike or fear of people from foreign countries:

 (外国人を嫌悪したり恐れたりする ~

という意味の語。


バイデン大統領のその発言について、かつてトランプ政権で国防総省副秘書官を務めたエルブリッジ・コルビー (Elbridge Colby) 氏は、X上で

 Applying parochial progressive views to our allies is patronising and foolish.

 (我が国の同盟国を、独善的な進歩主義の価値観で評するなど、相手を見下しているし、愚かなことだ

と述べているそうだ。

ここに patronising という語が出ている。辞書を見ると

 speaking or behaving towards someone as if they are stupid or not important:

 (相手があたかも馬鹿でどうでもいい人であるかのように話したり扱ったりする ~

とある (→ Cambridge Dictionary [patronizing])。

すごい定義だな。


◎ 引用した英文の出典 (BBC, 2024-04-03)
  Joe Biden calls US allies India and Japan 'xenophobic'
  → https://www.bbc.com/news/world-us-canada-68947042