リモートワークなんてのがあって、デジタルの世界で仕事上の人間交流がなされたりする。

しかし、人は、言葉だけでなく、相手の動作とか表情とか身振りなど、さらには服装などからも相手の真意を推し量ったりするわけで、デジタルという媒体を用いているからといって、安心はできない。

そんなことから書き始められている記事の中にこんな英文があった:

 While we are largely trained to interpret traditional non-verbal cues, this new-for-many communication in the digital world isn’t quite second nature.

 (わたしたちは従来の非言語サインを解釈することには大いに慣れているが、まだ馴染みのないデジタル領域でのコミュニケーションとなると、多くのひとたちにとっては、第2の天性になっているとは、とてもいえない

「第2の~」 という言い方をする場合が結構あるから、面白い。

上の引用文の場合にはどういう意味かというと

 If something is second nature to you, you are so familiar with it that you can do it easily without needing to think very much about it:

 (あることがあなたにとって second nature であるなら、あなたはそのことに親しんでいるので、それについてあまり多くのことを考える必要なく容易にそれを行うことができる

ということだと Cambridge Dictionary [second nature] が定義している。

ちょいと回りくどい説明のような気もするが、辞書なんだから仕方がない。

私は、たとえば 「獲得形質」 という言葉を連想する。後天的に獲得した能力みたいなもの。

自転車に乗るとか、泳ぐとかみたいに、ある種の "学習" によって身に着けたもので、しかも一度獲得してしまえば、以後はいちいち意識的にならなくても行えること。

そういうのを英語で second nature というようだ。


◎ 引用した英文の出典 (BBC, 2022-11-08)
  How 'non-verbal communication' is going digital
  → https://www.bbc.com/worklife/article/20221104-how-non-verbal-communication-is-going-digital



同じオフィスにいれば、相手の動きから顔の表情から、その時に漂わせていた雰囲気から、こちらとの物理的な距離とか、匂いすらも伝わってしまうわけだが、リモートにはそれがなくても、それなりにいろいろな情報を発信しているのだ。

画像を切っていると、好感が持たれないかもしれないし、自宅からだからとだらしない服装のままだと、これも印象は悪いだろう。困ったことに、背景にその部屋の様子が映ってたりもしたりすると、どういう生活をしているかということまで憶測されたりしかねない。

スクリーンという領域の中だけに注意するのだから、普通は気にならないことまで注意して見られてしまうかもしれない。

直接顔を合わせている場合は、"冗談は顔だけにしてくれ" みたいなものですませられるかもしれないのに。(笑)