『ぼくの小鳥ちゃん 』の黄金タッグの文庫本。
同じように、いえ、前よりももっとたくさんの絵で包まれた、ふんわりメルヘンなお話です。
江国香織・作 荒井良二・絵
いつも夢に出てくるピンクの壁を目指して、猫のハスカップがモンテロッソへと旅に出るというストーリー。
やさしい雰囲気の文章と、色鮮やかでふんわり、しゅっとした絵。この要素が絡まりあって、短いながらも素敵な一冊に仕立てています。大人の童話。
私は特に、ヴァイオリン弾きに出会う場面が好きです。
というか、その時のハスカップの気持ちが。
『孤独な方が芸術家のため』
すとんと、落ちてきました。
まさしく、そのとおりなのです。少なくとも、私にとっては。
だから、このひとりといっぴきの邂逅は、私の真ん中にふかぶかとおじぎして座り込んだのです。
それで……私が読んだのは、文庫版に直されたものだったのですが、最後に金原ひとみのエッセイがあるのですね。
何故この人に寄稿を頼んだのかは存じませんが……ハスカップの物語を読み終えて、ふわふわりと余韻に浸っている所に、この方の暴力的で血生臭くて不気味なエッセイを読まされる身にもなってほしいものです……だからこそ、続けて読まないよう、別冊のようになっているのかもしれませんが。
ハスカップ。ハスカップジャムが実は大好きなので、すぐに好きになった名前でした。
ハスカップ。あなたに出会ってしまったら、きっと私は哀しい気持ちになってしまうな。
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