図書館は、様々な本と出合う場所。

今回紹介する『二人がここにいる不思議』は、私が高校生の時、図書室で出会った一冊です。

分厚めの本ですが、レイ・ブラッドベリという人の短編集です。

そんな名前知らない、と言う方も、『華氏451度』という名前ならご存知では?

映画にもなりましたよね。その原作者がこの方です。

(恥を忍んで言うと、私は『華氏451度』を初め、この方の他の作品は読んだことがないのですが)


表題作をはじめ、23の短編が詰め込まれています。

表題作の『二人がここにいる不思議』は、とある男性が今は亡き両親をディナーへ招待する、というファンタジックなお話です。どこかファンタスティックで軽快で、けれど哀愁のある、そんな作品が多いような気がします。


私が好きなのは、『ローレル・アンド・ハーディ恋愛騒動』です。一組の男女の恋愛とその結末を描いたものなのだけれど、最後が心にじんとくる感じで。切ない、とはちょっと違う。けれどハッピーとも言いがたい。否、確かにハッピーエンドなのだけれど、どこか心の片隅に、叶わなかった未来があるような気がして……


『トラップドア』は、ちょっと怖い物語。あなたの家に、屋根裏部屋はありますか?

屋根裏部屋――ミステリアスで、憧憬の対象だったのに、このお話の後では、怖くて覗けなくなりそう。

そして物悲しい『トインビー・コンベクター』。タイムとラベル成功者に隠された真実。読んでいてなんとなく、ウェルズの『タイム・マシン』を思い出しました。


23もの短編。きっとお気に入りのお話が見つかるはずです。


二人がここにいる不思議 (新潮文庫)/レイ ブラッドベリ
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