借りてきた本をご紹介。
絵本のような感覚で読める、「えりなの青い空」あさのあつこ作、こみねゆら絵、です。
実は、あさのあつこさんの話を読むのは初めてな私。
ほわっとした空に浮かぶような優しい文体の、優しいおはなしでした。
ところどころの表現の仕方も、素敵。えりなという小学校の女の子からの視点で綴られる世界は、ほんわかとして本当に無垢な子供という感じ。
特にえりなはゆっくりなマイペースな子だから、周りで起こっていることについていけなかったり、他人の気持ちを推し量れるほど器用ではなかったり。
だからこその、無垢。
お話は、寝転がって空を見上げるのが大好きなえりなと、まわりの人たちの――特に鈴原さんとの――お話です。新聞紙を敷いて、寝転がって空を見上げることを、変だ変だと言われても、我関せずなえりなと、何でもできる鈴原さんの、不思議な交流。
えりなの視点だから、やさしくふわっとしたお話なのだけど、きっと普通に描いたら、もっと違う作品になるだろう一作です。鈴原さんの折々の心境の変化などは、えりなにはわからないし、推測もしてくれないし、だからヒントも少しだけ。よくよく考えないと、掴めないかも。
でも、無理に掴まなくてもいいのだと。えりなのこの優しさを受容するお話なのだと思います。
私は、日課の夕食後のお茶の時間に、さっと読んでしまいました。
それくらい、短いお話です。
でも、深いお話でもあると思うから。
どうぞ、えりなの優しさに触れてみてください。
- えりなの青い空 (文春文庫 あ 43-2)/あさの あつこ
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