野の扉 扉に君の名前を書いた 僕も知らな い君の名を きっと雨が二時間後にはやって来て チョークで記しただけのこの名を 濯いで持ち去っていくのだろう 扉に君の名前を書いた まだ見ぬ君の名を いつかは出会うかもしれないけれど その時僕は忘却に飲まれ すべてを忘れているのだろう その扉の向こう側には こちらと同じ風景が広がっていて けれど違う時が流れているのだと 多分 教えてくれるのは君