元々、私は情緒がない子供だった。
感情?が理解できないような……
もう当人は覚えていないけど、中学生の時、ピアノの稽古の時に「切ない感じで弾いて」と言われて、「切ない感じ」がわからなくて「お腹がすく感じ?」と言ったことがあるくらい!(笑)
感情の幅が分かってきたのは、高校生になってから。
突然飛び込んだ演劇の世界が、それを助けてくれたと思う。
自分でない誰かに、なる。
自分でない誰かの感情を、なぞる。
感情にやっと名前を付けることが出来始めて、共感するということを知ったし、感情も理解できるようになった。
だから、本質的に私は情緒がない。
優しくなりたい、うわべばかりのものではなくて。
辛辣な、この双眸を戒めたい。
***
たぶん、たぶん。
まだ、成長できる。
やさしく、というより、感情を鋭くして。
痛みをちゃんと受け取るからね。