桜はほろりと身を落とす

僕の中には入らない

君よ見るがいい

この怨嗟

僕の咽喉から這い出す魑魅魍魎


鬼は鬼を食べ

蛇は己の尾を噛んで

猫は目玉にじゃれ付いて

浅ましい姿を晒す

この音もなき行列よ

夜を渡る異端児たちよ


さあ君よ聞くがいい

耳が痛いほどの無音だけ

僕の体を通過する



あの花びらが少しでも

僕の中に在ったなら

呪詛は祝言になっただろう