バンブーオブビッグあとがき伍『タケシ』 | 劇団マリーシア兄弟 プレスブログ

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こんばんわ。

鬼の主宰の横にいる仏の広報健太郎です。

 

前回のあとがきの反省を活かし、

導入もコンパクトにしました。

 

早速、ケンタロウ演じたタケシのターン!

 

オフィスヴェルデ中堅芸人のタケシは、

ライブ当日になっても、相方のマサルと連絡が取れずにいた。

遅刻、ドタキャンが当たり前の相方に呆れながらも、

なんだかんだ相方を信じている。

 

まぁ、シンプル(笑)

…え、でもこんな所じゃないかなぁ。

ちなみにこのガイコツマイクは、俺のバンド時代の私物です^^

今作には、だいぶいい感じで役に立ってましたよね。

 

今作は、初めて

最初の稽古から参加出来ず、途中参加という事で

若干遅れた所からのスタートでした。

 

なので、今回は自分がステージに立つ所だけのセリフを覚えるという

近道で稽古に挑みました。

 

稽古でラストシーンやらない間は、

この物語がどうやって終わるのかわかっていなかったという愚行(笑)

 

(最初は、ずっと帽子被っている設定だったんですが、直前で外す事になりました)

 

まずは、マサルという相方がこないので、

ひたすら楽屋で待っている芸人。

 

そして…これも、どう文章で表現すればいいのかわからないけど、

”時折、脈絡なく物事を深く考えたくなるこじらせた性格”なんでしょう、きっと。

 

「夏休みはなんで自由なのか?」

このこじらせた問いが、登場人物全員の為人(ひととなり)を説明してくれるわけです。

なぜお笑いをやっているのか?お笑いとは?

と共通して皆で語られる部分です。

 

でも、実はタケシお笑い語ってません(笑)

多分だけど、お笑いとは?とか、なんでお笑いを始めたとかを

語った記憶ナシ。

 

みんな「夏休みはなぜ自由なのか?」とか、

「お笑い論」みたいな事を語っていますが、

タケシは自分の問いに答えただけで、

あまり自分を語ってません。

 

 

この作品において、THE回し役です。

動のサブロウ、静のタケシと言いましたが、

純粋な回し役はタケシだけだったのかもしれません。

 

俺が思うにこのタケシはいたって普通の奴です。

実際、いますこうゆう人。

「ステージ立っている人って、実際はこうゆう人です」

の象徴な人物な気がします。

 

多分、バイト先では長年の勤労が認められバイトリーダーでしょう(笑)

そして、週5.6でバイトして夜はライブとか、稽古しているわけです。

 

 

あ、これもう、完全に数年前の俺ですわ(笑)

 

中身がないとかではなく、普通なんです。

ある意味でのリアル人物です。

リアルな人物の頭の中なんて、

何もかもが脈絡あるわけじゃないですから。

オチがない話を切り出して、着地出来ない事もあるでしょう。

 

今作、タケシはだいたいこの椅子にいました。

多分、うろちょろイライラし尽くしたあとにここに戻ったんでしょう。

 

何回か、スタッフとして階段まわりの先導をしていたんですが

初日ハリキリすぎて、ステージに立った時には汗だくというハプニングがありました(笑)

それでも、出る寸前まで汗拭きシートやらタオルやらで

かなり拭いて出たんですけどね。

 

完全に1ステ終えたか、

海南高校のキャプテン牧のアップ終わった後みたいな後ろ姿になってしまっていました。

アンケートでは、誰にも突っ込まれていなくて安心しましたが(笑)

今回、ケンタロウとしては

ほとんど動きの演出がつきませんでした。

いわゆるドタバタのメンバーにも入らず、殺陣とかみたいな動きも

ほとんどありませんでした。

 

なので、稽古中もほとんど写真撮ってました。

 

かなり楽でした(笑)

ドタバタあたりは、動の回し役ヒロシくん演じるサブロウが

一手に引き受けてくれていました。

助かりました。

 

 

余談ですがだいたい余談俺は、初日と二日目はクルクル頭でステージにあがりました。

 

かなりの天パーなんですが、朝起きた時の髪の毛具合が

過去稀に見るいい感じだったので、そのまま劇場に行って、

まるでパーマをかけて、セットしたかのように気取っていました。

 

実際は、ほぼ起きた時のままという暴挙(笑)

意外に好評でしたが、湿度の関係か三日目ぐらいから、

なんか違うなってなり、そこからは普通にセットして、普通になりました(笑)

 

話を振り返ると、冒頭からなにやら落ち込んだでかい男。

イライラしているのか、サブロウと仲が悪いのか…

疑問に思っていると、どうやら相方と連絡が取れていないとの事。

 

さすがに、本番当日に連絡が取れないというのは、

なかなかな恐怖ですよね。

 

でも、このマサルって男はこれが日常茶飯事の様子。

 

脚本には佐賀が故郷でよく携帯を落とすという情報くらいしかないんです。

俺が思うにこのマサルって芸人は、

 

本番当日にジム行って入り時間遅かったり、

なか卯の”卯”の字が”卵”だって勘違いしてたり、

やたらイケメンの天然な男だと思うんですよね。

 

もちろん、俺の勝手な想像ですけど。

 

(イメージ写真。あくまで、イメージです。)

 

しかし、いただいた写真…。

ゲネプロの写真、俺少ないな…。

 

ほとんどオープニングばかりじゃないか(笑)

 

サトシが完全に被っているじゃないか!!

なんて、こっただよ。

 

サブロウとの写真しかないじゃないか!

まぁ、いいか。話を進めよう。

 

遅刻ドタキャンしょっちゅうという事は、まだそこまで

深刻にこの事態を考えていないタケシは、そこそこ気持ちに余裕が

あるので先輩をいじったり、後輩を心配したりします。

 

お笑いなので、みんなそれぞれ

”ボケ”、”ツッコミ”に区分されているはずなんですが、

純粋に役どころもポジションも”ツッコミ”だったのは

タケシだけだったかもしれません。

 

カエデ、サブロウも社長に

「さすが、ツッコミ!」と言われますが、

二人とも”ボケ”なんです。

 

ヨウヘイもポジションは”ツッコミ”ですが普段はちょっと”ボケ”っぽいですよね。

まぁ、ケントの人柄が反映されている所もありますが(本人、自覚ナシ)。

 

フタミというか、世界のキヒラは完全なる”ボケ”です。

それはそれは、恐ろしいほどに。

 

今作ほど、世界のキヒラが恐ろしい作品だった事は過去にないでしょう。

それは、フタミのターンで語るとして、

今回、世界のキヒラは演出に

「自由にやっていい。」という制限解除の特約が出ていたので、

まぁ自由でした。

 

いつ、どこで

小ボケ、大ボケ、ただのミス(アレンジと呼ぶ)が飛び出してくるかわかりません。

 

 

今回のタケシの役どころも特にNGなかったので、

世界のキヒラがこけたら、自分のせいだって思っていたので、

そこの緊張感はなかなか濃いものを味あわせていただきましたね。

 

そして、物語としては

肝心の相方が、日程を間違えていたという痛恨のミス。

 

ピンネタも用意はあると言っていたものの、

やはりどこかで大丈夫だろうと信じていたんでしょうね。

この時の落ち込みったらなかったですよ。

 

ここは、かなり稽古しました。

わりと初期の段階で。

 

なので、後半はあまりやりませんでした。

ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、

主役交代劇がありまして、本番二週間前になって

どうしても物理的に主役まわりに時間を割かなければいけなくなったので。

 

だって、このシーン、主役二人いないですからね。

 

「夏休みは、なんで自由なのか?」

という問いを持っていたおかげで、タケシは唯一

カエデとヨウヘイが同じ答えだった事を知っています。

 

二人に、「正解っちゃあ正解。」

というのは、自分の答えとは違うけど、

お前たち二人としては大正解って意味でした。

 

どちらからも、直接相談を受けたわけではないにせよ、

間接的に二人が両思いにも関わらず、

苦しんでいる所を知っているので、

どうにかしてあげたいと思うのですが、

二人の意思はどんどん固まっていきます。

 

さほど役に立たないんですよねぇ(笑)

でも、それはこの同じ事務所の芸人という

そこまで踏み込みづらい関係性にもあると思います。

 

事務所が一緒とは言え、

会社や部活とかみたいに一つの目標に一緒に進む同士でもないし、

友達とかの集まりでもないところが、サブロウの言う通り商売仲間というよりは、

ライバルとか、商売敵みたいなところが

このメンバーたちの関係性です。

 

距離感が微妙で、絶妙で難しいところなんです。

 

似たもの同士、想い合っている同士、

それをメンバーの中で誰よりも感じているタケシ。

 

実際、出番の時間目前になってヨウヘイが、

一緒にでましょうか?と言ってきます。

 

カエデにも言われました。

 

ここも一緒なんですよね、二人は。

 

なので、なおさら思うわけです。

『お前の相方は、俺じゃねぇだろう』と。

 

「カエデに噛み付かれるのもいやだし。」

 

これって、浮気した時に

恨まれて、刺されたくないしっていう言い回しと同じだと思います。

 

そして、「夏休みはなんで自由なのか?」の問いに対する

自分の持論に乗せて、伝えようとします。

 

「何か続けるって良い事ばかりじゃないよ。

楽しかったから、辛い時は本当に辛い。

だけど、逆もそうだと思う。」

 

 

みなさまは、

「あ、答え、本当にあったんだ。」と、思われた事でしょう(笑)

 

タケシがヨウヘイに言うという事で、

カラキ社長が言うように、説得力がある言葉だったのかもしれません。

 

ヨウヘイには、まだ戻れるチャンスがあって

今辛いのは、この先楽しいことがあるからだと。

 

だけど、タケシは今ままで楽しくて、今が辛いんだと。

逆の立場ですよね。

 

そして、サブロウとともにステージにあがるわけです。

 

だけど、これはケンタロウ個人の解釈なんですが…

タケシは、マサルと解散なんて考えていないと思います。

これから、サブロウとやっていく…

そうゆうステージではないと思うんです。

 

そもそも、二回目のマサルからの電話の内容は一体なんだったのか…

そこも語られていません。

俺の中では、「誰でも出来るようなネタってこれじゃない?」

みたいな相談をして、「なんとか今日だけは乗り切ってくれ!」

的な電話だったんじゃないかって思うんですよ。

 

脚本家に聞いたわけではないんですが。

 

「あいつらのデビュー戦見に行くか。」というセリフがあるので、

もしかしたら、最初の設定では今後、この二人は組んでやっていくという

なんとなくの道筋があったのかもしれませんが、

多分、タケシはマサルを待ちます。

 

ってか、明日には普通に帰ってくるんだし(笑)

 

 

 

こんな感じで、おそらく作品上一番まっとうな普通の男でした、タケシ。

熱くお笑い論を語る事もなく、たまたま二人の相性の良さを引き出した

”夏休みはなんで自由なのか?”論で物語を緩く牽引してました。

 

前作『GreenPeace-グリーンピース-』では、四人しかいなかったので、

今作以上に役割分担がシビアで責任も重かったですが、

今回は9人もいてだいぶ楽でした。

 

ほんとは、多いからこそ大変になるだろうなぁと思っていたんですが、

そうでもなかったです。

 

タケシ役が他の俳優だったら、こんなにあとがき書けなかったなぁ…(笑)

俺もわかっているようで、あまり掴めていないキャラだったかもしれない、自然体すぎて。

 

さて、あとがきも後半戦に突入してきました。

次回のあとがき陸は、まっとうな普通の男とは対極な男。

 

 

世界のキヒラこと、キヒラユウキ演じたフタミのターンです。

 

長くなりそうだなぁ…(笑)