怨を仇で返す | 花鳥風月晴耕雨読~めざせアーリーリタイア、めざせ好々爺~

花鳥風月晴耕雨読~めざせアーリーリタイア、めざせ好々爺~

旧タイトル「34歳、無職です。」
→「東証一部上場企業の製品設計が最低賃金の警備員になった件」

50代で早期退職して、花鳥風月を
愛でて、晴耕雨読な余生を満喫する
事をめざすブログ。

上下関係のお話。


人間、どうしたって生きていくには上下の
関係というのは切り捨てられないものなの
です。

親子とか、町内会とか。
必須ですよね。

職場の上司部下とか、先輩後輩なんてのも
あります。

猫ちゃんと飼い主もそれなりな上下関係な
のです。


ちょっとした討論をする機会がありまして
改めてそういうのを振り返ることになった
のです。

ま、酒が入っての親子の間のお話ですけど
ね。


下のものは上に対する不満がどうしても
強く見えてしまうものなのです。

それに対して、私は不満を見せないように
心がけておりました。

親も、教師も、会社でも。
概ね私の上からの評価は「真面目」で通っ
てきたと思うのです。

おりこうサン仮面の本領発揮といった所で
すかね。


ですが、私の父親は、私から見ても感情を
隠したり上塗りしたり、つつがなく事を
穏便に済ませるようなタイプでないことも
あり、職場の上司とはうまくいかなかった
らしいですよ。

それでも私を育てるためと思ってか、私が
成人するまでは働いてくれたわけです。

どんな思いがあれど、どんな人間であれ、
父親は父親なわけなのですねえ。

死ねばいいのに(理不尽)。


母親も、仕事をしていた頃、気に入らない
上司には冷たくしていた事があったようで
その点を注意されたことがあったそうです
よ。

かくいう私も、上司に対しての不満を箇条
書き、もとい過剰書きにして叩きつけて、
会社を逃げるように去ったわけなのですが
ね。


この親にしてこの子ありといった所でしょ
うか。

上司にオベッカ使ってうまいことやってい
くような人間関係を築けるような一族では
なのかもしれませんね。

しゃあないのです。
それでも働いていけるよう、他の武器で
戦っていくしかないわけなのです。


ここで私が言いたいのは。

「上の立場だからと言うだけで下のものは
 その大変さを理解はしない」ということ
なのです。


何かの本に書いてありましたが。

猫ちゃんがもし飼い主と会話できたのなら
大変不満を言うとか何とか。


飼い主からしてみれば、エサ代病院代払い
ながら気を使ってウ○コ掃除もしてあげて
いるんだから、感謝されても恨まれる筋は
ないと言いたいのでしょうけど。

猫からすれば狭っ苦しい部屋に閉じ込めら
れては、いじられて声かけられて、嫌な
思いをさせられて不自由な生活を強いられ
ている…と、思っちゃうのかも知れませ
ん。


上司だってそうですね。

部下のため、部門のためと尽力している
つもりでも、更に上の者から叩かれて。
守っているつもりの部下からは不満言われ
て。

ふんだり蹴ったりなのですが、それが世の
常ってものなのです。


親の心子知らず。

子の心だって親は知らないのです。


子供の経験がありながら。

部下だった頃に抱いた不満を知りながら。

不完全な親なくせに子供には恩着せがまし
くなるし、子供からの批判は「それくらい
許してよ、わかってよ」という言い分に
なるものなのです。


もう一つ言いたいのはそこなのですよね。

「下は、上の立場だからと贔屓はしない。
 良い上の人だったら良い点を評価するし
 悪い上の人だったら悪いと評価される」
ということなのです。


例えば、お金持ちの親=良いという評価に
繋がるわけではありません。

無論、親=良いという評価でもありませ
ん。

逆に言えば貧乏な家、親=悪いと繋がる
わけでもないのです。


悪い経済状況なら悪いなりに、良いなら
良いなりに、それを「子供のためになる
よう気遣った思いを子供に伝えられた」
のなら、それは子供にとって良い親だった
という思いになるでしょう。

上司、部下も同じ事です。

給料が悪くて大変な仕事でも上司がそれを
フォローしながら、激励したり一緒に考え
たり、やりがいを感じながら働く感が得ら
れれば、部下は大きな不満を抱くことなく
働いていけるでしょう。

上司に愛着も涌くことでしょう。

それを部下のせいにしたり「なんとかしろ
よ!!!」みたいな態度を取ったりすると
不満や恨みに繋がるわけなのです。


だから、上の者ってのは。

上だからってノホホンとすることなく。
上だからって偉い顔することなく。
上だからって驕る事なく。
でもたまには上として奢りつつ。

下の者から悪い目で見られないように。
恥じないように尽力する必要があるので
す。


それがない上の者は、たとえ立場が上で
あろうとも、下から冷淡な評価をされると
いうわけなのです。

上という立場に甘んじて一方的に言う事を
聞かそうとか、楽しようとか。

そういう考えや振る舞いこそ、下の者は
逃さず見ているのです。


かく言う私も、一時とは言え前の職場では
インターンの子の指導をするような立場に
いたこともありました。

その時は少しでも多くを伝えるために、
「なぜそんな作業をしなければならないの
か」とか「何を基準に考えるべきなのか」
みたいな事を極力噛み砕いて説明するよう
にしておりました。

「普通やるもんだろ!」「やれよ!」
「学ぶためにお前来たんだろ!」みたいな
一方的で理不尽で感情的で、何の指導にも
ならないやり口の上の者にはなりたくは
なかったのです。


それくらい悩んで考えて用意して。
それを理解してくれる部下に出会えて。
ようやく良い上下関係が築けるというもの
なのですね。

インターンの子はそういう思いや教えを
理解してくれる、大変良い子でしたよ。


余談ですが。

私の父親が私の姪っ子(姪っ子から見て
おじいちゃんになりますね)を怒った事が
あったらしいのですが。

小さい姪っ子を怒ったはずが、大きい
姪っ子も泣き出してしまったとか何とか。


私は現場におりませんでしたが、似た様な
事を私の兄と私の間で経験しましたので、
予想がつくのです。

おじいちゃんは「何が悪いのか」「何を
すればよいのか」の説明をする前に、野太
い怒号で怒鳴りつけたのでしょう。

怒りという感情を全方位発射したため、
無関係で感受性の高い大きい姪っ子も恐怖
してしまったのでしょう。


そんな恐怖で行動を縛り付けて。
親のゴキゲン伺いをするようにして、おり
こうサンにすることの何が教育でしょう
か。

今はやり(?)の「洗脳」と変わりありませ
ん。

声で脅して止めさせて。

そんなやりかたで「上手く行っていたと
思っていたのに」じゃないのです。

悪質な犯行なのです。


…という話をしたら、父親は「そんな事を
気にしてたら怒れないだろうが!」みたく
逆ギレしていたのです。

怒れないんです。

怒って良いわけがないのです。

だからどうやって叱るか、躾けるか。
それを世の教育に携わる多くの人が悩んで
本を読んだり有識者の意見を聞いたりして
いるんだってーんです。

アンタみたくウ○コみたいな出てくる感情
みんな垂れ流しているような教育をする者
がいるから、下の者が不満を抱くんでしょ
うがよ。

…と言っても通用する相手じゃないので、
自分のやり口が悪かったと反省する相手で
無いことは重々承知なので。

もうこれ以上、異常者と交わす言葉はない
と思って、話を切り上げました。


「叱る」とか「諭す」ではありません。
「怒る」ってのはダメな事です。

もし「怒った」り「叩いた」のであれば、
なぜ「怒られた」のか「叩かれた」のか、
わからせなければならないのです。

叩かなきゃ言う事を聞かない子もいます。

だから、叩いておとなしくなったら。

「話せばわかる」状態になったら。

「話さなきゃいけない」のです。


死ね(唐突な豪速球ストレート)。


上が悪くても。

下が悪くても。

良い関係にはならないのです。

それ程悩むのが上の立場です。

そこまで悩んでこそ上の立場です。

上の立場になんてなるもんじゃないです。


P.S.
 要は「親は親で大変なんだ」みたいな
 理屈では子から親への不満がなくなる
 もんじゃない事を、部下から上司への
 不満を持っていたアンタら自身で説明
 してるんだぜ、という親への皮肉が言い
 たかっただけでした。

 子への不満もあるでしょうけどもね。

 親だからって一方的に感謝される…。
 今際の際に「産んでくれてありがとう」
 と手を握る…みたいな、NHKや道徳の
 教科書みたいなハッピーエンドは我が家
 にはありえませんな。