0185c9ae.jpgジェラートを納品している大阪のデザイン集団「graf」から岡田さんがお見えになりgrafとタイアップしたビジネスの企画のお話をたくさんいただきました。
今、grafは沖縄に建設中のリゾートホテルに家具を納品することになっていたり、モロゾフの甘味の開発に関わったり、伊豆の高級リゾート宿泊施設「arcana」に関わったり、堂島ホテルとお仕事をしたり、その他世界の坂本龍一が顧客だったり、のりにのっているデザイン集団なわけですが今後、彼らと組んで展開するビジネスモデル像がだんだん明確になってきました。
こてが一つ一つ実現してしまうと全国のジェラート屋の中でも頭一つ抜け出る感じになります。多分そんな切り口で展開されたらずるいなあという感じです。詳しくお伝えできないのが残念ですが、現在公表できる範囲で言いますと、8、9、10月の主に大阪でのイベントにgrafと参加します。このイベントに照準を合わせ新しい商材の共同開発に入ります。マルガーの奥能登の牛乳を仕入れられるルートと地場の野菜・果物をジェラートにする技術力、イギリスにも拠点を持つ世界に通用するgrafのオリジナリティのあるデザインセンス、共同開発というよりgraf featuring MALGA GELATOといったフューチャリングという感覚に近い感じです、仕事内容としては。これらのイベントを一緒に参加していく中で生まれてくる商材が将来的には僕のずっと描いてきた夢でもある東山直営店舗が実現したときに店頭で展開する商品となるということも見据えています。イベント内容も今までのデパートでの催事とは全く趣旨を異にします。特に9月1日2日の二日間大阪・なむら造船所跡地で毎年開催されるメディアアートと称された野外イベントでは僕も今までにない新しいジェラートの楽しみ方をプロのデザイン集団と共にアプローチしてみるつもりです。
以上のようにイベント参加にしても従来の期間中の売り上げを追求してそこに集う不特定多数のお客さんに乱打していくというものから、その先にある可能性をきちんと見据えてかなりターゲットを絞り込んだピンポイントでの訴えかけというスタイルのイベントへの参加という風にに少しづつシフトしていく感じです。そうなると当然売り方や商品の提供の仕方まで変わってきます。
イベントも選んで参加する段階に入ってきたということでしょうか。
最後に彼は少し遠くを見つめながら、今は金澤を離れて大阪で仕事をしているけどお世話になった金澤に恩返しがしたいという気持ちが強いんだよとおっしゃっていたのが印象的でした。とにかく彼の話は「こんなことがやりたいんでしょ?」と僕の中で温めていたものをより具体的に明確に方向性を示唆してくれるエキサイティングな内容のものでした。彼はジェラートを一つのメディアとして捉えている気がしました。

その将来の夢の一つである東山の物件、夜見てきました。先日の九谷焼ギャラリーの店主さんのご紹介です。観光客ルートから一本外れにありましたね。僕の直感は、惜しいなという感じです。もう一件分でも手前にきていれば話を進めていたかもです。そして、そこでいい出会いがありました。その物件の前でデジカメでパシャパシャ写真を撮っていましたら、やっぱり怪しかったようで近所のおじいさんが声をかけてきました。「あんた、ここに住むのかい?」僕がジェラートのお店をしていることやここへ来た諸事情をお話すると、実に気さくに東山の観光事情や地理的なこと、近辺の飲食店の様子などを教えていただいたのでした。そして物件の斜め前のご自分の住居兼店舗の中にも僕を招き入れて見せていただけたのでした。40年間住んできたけれどおじいさんもそろそろ隠居して売りに出したいということでした。名刺を置いていけということで置いていきました。おじいさんの物件は買うというもので動力もきているし3階建の1階が店舗という感じです。ただ、広すぎるし今の僕には空間を持て余しそうです。ただ、約1時間でしたが東山の人情というと大げさかもしれませんが、何か温かいものに初めて触れた気がしたのでした。石畳を一人で少し歩いてみました。なんと情緒のある美しい落ち着きのある佇まいの街並みか。。そしておじいさんとお話させていただいてさらに東山に対する想いが膨らむのでした。。多分将来、世界のあらゆる美しい風景に出会い心が揺さぶられることはあっても、この風景は僕の心の原風景としてずっと残っていくんだと思います。
taizo