「の父」の古希 | MaL Blog

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「〇〇の父」なんて言葉がある。

 

誰かのとか、ウルトラとかそういう意味ではなく。

何かの分野を創始したり、発展に大きな役割を果たした人をそんな風に呼ぶことがある。

例えば

・日本プロレス界の父:力道山

・インド独立の父:マハトマ・ガンディー

なんて風に。

ちなみに音楽の父と呼ばれるのはバッハ。

 

さて、日本で今やテレビ番組や、多くの大学サークルや、社会人の方にも楽しまれるようになった「アカペラ」。

その日本のアカペラにも「の父」がいます。

 

幾見雅博さんというプロデューサー。

現在の世界でのコンテンポラリーアカペラ人気の礎を築いた1グループ"Rockapella"。

僕より少し前の世代からのアカペラ愛好家達は彼らでハマった人も多いんじゃないですかね。

かつて関西を中心に絶大な人気とファン数を誇った"PhewPhewL!VE"。

彼らは日本のインディーズアカペラのあり方の一つの基本の形を作ったと言えます。

そして2000年代の頭に一気にメジャーの階段を駆け上がった"RAG FAIR"。

テレビの効果もあって、今の全国的なアカペラの広がりのスタートを飾りました。

 

幾見さんはこれらのグループのプロデューサーを務めている。

間違いなく「日本アカペラの父」と言えると思います。

 

それ以外にも数え切れないくらいのグループをプロデュースしたり、曲提供したり。

先日韓国に行った際も幾見さんにCD1枚お世話になったと韓国を代表するアカペラグループ"EXIT"が話してくれました。

 

僕も22歳の頃に初めてお会いしまして。

京都駅であった大きなアカペライベントの楽屋だったと思います。

幾見さんの作品はその以前からずっと聴いていたしそれなりに緊張してたんですが、

まぁ気さくなおじさんで、「よろしくなー」って感じで、

それからずっと楽しくお付き合いさせてもらってます。

僕がアメリカでRockapellaと一緒にライブをしたきっかけも幾見さんだったりする。

 

感覚が若くて、口うるさくて、よく笑うくせにたまに弱気なところがあって、

いつもかっこいい靴履いてて、下ネタがつまんなくて、人を好きで好きでしょうがない、そんなお父さん。

 

「お前この間、下北ですごい綺麗な女の子連れて歩いてんだって?見たって奴がいるんだよ、この女好き!」と突然言われて、日付を検証したらそれは幾見さんの娘さんの買い物に付き合った日だったことがわかって「娘がお世話になってます。」と急に挨拶されたことがあったり。

本当に愉快なお父さん。

 

そんな幾見さんが先日70歳の誕生日を迎えた。

 

 

毎年都内のライブハウスで誕生日のイベントが行われていて、幾見さんに今までお世話になって来たミュージシャンやそのファンの皆さんが集まってみんなでお祝い。

今年はミュージシャンだけでのパーティーとなったけど、たくさんのミュージシャンが駆けつけ、来られなかった人はお花で、古希の祝いを楽しみました。

自分が30年後にこんなにたくさんの人が駆けつけてくれる現役ミュージシャンで

いられるだろうかと考えるとなかなか自信がないですね。本当にすごいことだと思う。

 

 

幾見さん、言われてみれば70歳に見える。いつの間にかおじいちゃんになった。

僕は幾見さんが「自分じゃ作れなかった」と言ってくれる道を作りたいと思っている。

「お前よくそこまでやるよな」と言ってもらった時に「幾見さんのおかげっすよ」と言いたい。

その気持ちはずっと大事にして来た。

 

僕にも同じようなことを言ってくれた後輩は何人かいた。過去形。

みんな音楽を辞めてしまった。知らないうちに。

僕は辞めない。多分おじいちゃんがっかりするし。

 

見ててくださいよ。幾見さん。なんてパーティで考えてたら

「MaL、俺が元気なうちに一緒に1枚(CDを)作ろう」

と言ってくれた。

まだまだ日本のアカペラの父は現役バリバリなのだ。負けるわけにはいかない。

 

とにかくおめでとうございます。

ますますお元気で。

やりましょう。