ある女性歌手のコンサート会場に入る。
3階まである大きな会場なのに、お客さんは2割程度しか入っていない。
自分の席を見つけて着席したが、これだけガラガラなのだから、前の空席に移ってもいいだろうと考え、舞台正面の見やすい空席に移る。
だが、そこはカップルシートの片方であり、私の横に座っている女性は、私が座った席に来るはずの恋人か夫を待っていると気づく。
すみません、とあわてて席を立つ。同時に、その女性が昔の友人であったことにも気づく。背を向けて足早に立ち去りながら、彼女は私に気付いただろうか、とドキドキする。
