ちらし寿司(マグロ・山芋・きゅうり・卵焼き・海苔・紅ショウガ)、味噌汁、すいか
ここ数日の東京は・・・朝から雲一つない青空のカンカン照り、午後になってくるともくもくと入道雲、夕方前になってくると、猛暑に遠方からゴルゴロと雷鳴、日によってはそこから雷雨。そんな日が続いています。猛暑なのか?豪雨なのか?空に向かってどちらかはっきりしてくれと言いたくなります。さて、猛暑の食の知恵です。雑誌の連載です。
猛暑で食欲がないときは何を食べればいいの?
Q:暑い日が続いて「夏バテ」気味です。あまり食欲もありません。こんな時はどんなものを食べたらいいのでしょうか?(S・Kさん)
A:夏バテの最大の原因はきちんと食事がとれないことにあります。暑い日が続くと、どうしても水分が欲しくなります。それは自然なことですが、そこで熱量(カロリー)を取ってしまうと、充分に食事がとれなくなります。それを繰り返すことが最大の問題です。したがって、飲み物で熱量を取らないことがもっとも大切です。水、麦茶、ばん茶などにしましょう。
食事については、きちんと「でんぷん」をとることが何よりも大切です。丼飯を食べている人に夏バテなど無縁です。土用の丑の日にうなぎを食べるのも、うなぎの香りと濃厚な味付けで、しっかりごはんを食べるための知恵です。うなぎが夏バテを防止してくれるわけではありません。うなぎのタレだけで、丼飯を食べてもいいのです。私が子どものころは、うなぎを食べた翌日はタレだけでごはんを食べたものです。同じごはんでも、チラシ寿司、手巻き寿司、お稲荷さんなど酢飯にすると食べやすいはずです。それでも食べにくければ、蕎麦、うどん、冷麦、素麺などもいいでしょう。食欲がないときは、細い麺が食べやすいはずです。
それさえも食べにくいほど食欲が落ちてしまっている場合は、「甘酒」がお勧めです。甘酒の季語は夏です。昔の絵を見ると、天秤棒をかついで甘酒を売っている人の姿を見ることがあります。ある意味、甘酒は「飲むごはん」と言うこともできるのではないでしょうか。夏の知恵の一つです。
甘酒なら噛まずに飲み込めるので、食欲が落ちてもたいがいの人は飲めると思います。ただし、長野の甘酒はどうなのでしょうか?関東で甘酒と言う場合は、「米」と「麹」で作ったものを言います。関西や地域によっては、「酒粕」で作ったものを甘酒と呼ぶことがあります。酒粕だと、アルコールの弱い人は受けつけないこともあると思います。子どもも好まない可能性があります。お勧めは、「米」と「麹」で作られた甘酒です。なお、商品によっては、「砂糖」を入れてあるものもあります。それは米が充分に発酵していないという証明です。お勧めできません。是非、甘酒も試してみてください。