ごはん、シチュー、ぬか漬け(きゅうり・かぶ・たくあん)、シシャモ、切り干し大根の煮物

 さて出張です。今回の出張は、「鯡」を宿題に出発します。私の大好きな歌に「石狩挽歌」があります。

石狩挽歌

北原ミレイ

海猫(ごめ)が鳴くから ニシンが来ると

赤い筒袖(つっぽ)の やん衆がさわぐ

雪に埋もれた 番屋の隅で

わたしゃ夜通し 飯を炊く

あれからニシンは

 

どこへ行ったやら

破れた網は 問い刺し網か

今じゃ浜辺で オンボロロ

オンボロボ−ロロ−

沖を通るは 笠戸丸

Bing 動画

 若いころ、この歌を聞いて深い意味もわからず、すごい迫力の歌だと思いましたね。やがて・・・これはなかにし礼さんの実話が元になっていることを知ります。『兄弟』も名著です。

なかにし礼『兄弟』:あらすじ

 「兄が死んだ……私は小さな声で万歳!と叫んだ。

16年待った」という暗たんとした書き出しではじまります。兄は14歳年上です。戦争中は学徒出陣で出征し、特攻隊として散る前に終戦となりました。

 満州から命からがら引き上げてきた一家がようやく故郷の小樽にたどり着きました。父はすでに戦争で亡くなっています。落ち着いたのもつかの間兄が女を連れてやってきます。

調子のよい兄は仕事もせず一攫千金をねらっています。

ニシン相場に手を出して失敗、一家は小樽の家をうしなってしまいます。

 貧しい一家は兄に振り回されながら、東京、青森、東京と落ち着きません。

それでも母親は兄を大事にします。

兄はまともな仕事はしていないようですが、いつも景気のよい話をします。

兄は洒落もので、ダンスや音楽にもある程度詳しく、私が音楽にめざめたきっかけをつくったともいえます。

 苦労しながらも大学を卒業し、シャンソンの訳詞から作詞家へと、私は成功していきます。数々のヒットに恵まれ、表舞台では華やかに脚光をあびてゆきます。

 BUT

 

 

しかしそんな成功した弟を兄が放っておくはずはありません。兄の尻拭い、借金の返済をしなければならないはめになってしまいます。

 稼いだお金はすべてこの借金のために消えてしまい、それでも足りません。心労で倒れてしまいます。

 我慢の限界、ついに兄を絶縁します。

 そして16年後、兄の訃報が届きました。兄には巨額の借金がありました。・・・・・

 

 そして、会津若松の蕎麦屋さんで「にしん」の天ぷらを食べます。そこには、なんとはさみがありました。なんだ???

このはさみは?そこから脳内で、「にしん」妄想の旅が始まります。それは「鰊」ではなく、「鯡」こそふさわしい。

 妄想の旅?の報告、お待ちください。