鉄火丼(?)、味噌汁、小松菜の浅漬け

 ほんとは危険!? 「糖質制限」「肉食メイン」の食生活。知っておきたい腎臓・膀胱へのダメージ

 頻尿、残尿感、尿失禁など尿にまつわる悩みを抱えていても、年のせいだからと軽視していませんか? じつは「寿命が縮まるサイン」の表れかもしれません。泌尿器科の名医・堀江重郎先生による『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』は、尿と病気の因果関係をわかりやすく解説しています。尿トラブルは、対処可能なものが多いのも事実! 今すぐ取り入れられる予防法を実践して、クオリティ・オブ・ライフを上げていきましょう!!

※本記事は堀江重郎著の書籍『尿で寿命は決まる 泌尿器の名医が教える 腎臓・膀胱 最高の強化法』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。

本当は恐ろしい「糖質制限」「肉食メイン」の食生活

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尿で寿命は決まる_記事07アイキャッチ.jpg© 毎日が発見ネット 提供

「肉ばかり食べる人」は、腎臓をいじめている

わたしたちのからだには、血液中の酸を排泄、あるいは中和してからだのpHバランスを保つ機能が備わっています。からだのpHバランスが崩れると、健康を害す一因となるからです。

酸を尿として排泄するために血液をろ過するのは、腎臓の仕事です。また腎臓は酸を中和する重炭素イオンという物質を血液に再吸収することでも、からだのpHバランスを保っています。つまり、「酸性の食べ物」をとればとるほど、腎臓は余計に働かなくてはならないということです。

酸性の食べ物の代表は、肉類です。近年では、糖質制限ブームの影響で、肉をたくさん食べる人も増えているようですが、それは、いってみれば酸をどんどん血液に送り込み、腎臓を過労に追い込むようなものなのです。

酸の排出は呼吸でも行われますが、腎臓が疲れはててしまったら、アルカリ性である骨を溶かして酸を中和するという仕組みも働きはじめるでしょう。肉食メインの食生活には、腎機能を低下させ、骨をもろくする危険もあるということです。

「男性ホルモンには糖質が必要不可欠」という事実

また、糖質制限そのものにも、じつは大きな弊害があります。

じつは、男性ホルモン、テストステロンの分泌には糖質が必要不可欠なのです。

テストステロンには、膀胱の柔軟性を保つ作用があります。つまり激しい糖質制限を行えば行うほど、テストステロンが足りなくなり、頻尿などの尿トラブルが起こりやすくなる、というわけです。

また、一般的には男性ホルモンといえば筋肉、筋肉といえば肉、というイメージが強いのではないでしょうか。

たしかに、男性ホルモンは、筋肉の生成に欠かせません。でも、肥満解消と筋肉増強のために、糖質をカットして肉ばかり食べるというのは、じつは男性ホルモンの分泌を下げ、脂肪ではなく筋肉がやせるという逆効果につながるのです。

肉類に含まれるタンパク質や脂質はからだに必要な栄養素ですから、肉類を食べてはいけないということではありません。また、赤身の肉には、膀胱の柔軟性に欠かせない一酸化窒素の材料となるアルギニンも多く含まれています。

その反面、肉類には酸性物質が含まれていることも事実であり、肉メインの食生活は、やはり問題といわねばなりません。

とにかく野菜をふんだんにとること、さらにテストステロンの分泌を減らさないよう、ご飯やパンなどの糖質も、適量とることが重要です。結局のところ、「糖質はダメ」とか「肉はいい」といったことではなく、糖質、脂質、タンパク質、食物繊維を「ちょうどいい塩梅」で食べることが、健康の一番の秘訣なのです。

また、肉などに含まれる酸性物質が、より効率的に排出されるためには、1日1.5~2リットルを目安に、水分をきちんととることも大切です。

堀江重郎

泌尿器科医、医学博士。1960年生まれ。日米の医師免許を取得し、米国で腎臓学の研鑽を積む。2003年帝京大学医学部主任教授、2012年より順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学主任教授。順天堂医院泌尿器科長。腎臓病・ロボット手術の世界的リーダーであり、科学的なアプローチによるアンチエイジングに詳しい。日本抗加齢協会理事長、日本メンズヘルス医学会理事長。

▼理屈はわかないこともありますが、本気で「糖質制限食」をしたら脳や心臓の血管、そして腎臓が危ないことは明白でしょうね。もう10年近くも前になるでしょうか?講演の際、糖質制限にかぶれた医師、歯科医師からクレームがでたことがありました。『世にも恐ろしい糖質制限食ダイエット』を書いた際には、このブログにも誹謗中傷の投稿が結構ありました。

 その時、議論しても意味はない。なぜなら、ブームの最初は、「この食事で痩せた」という投稿があるだろう。うまくいった話が話題になりやすい。しかし、時間が経つと、痛い目を見た人の話が表面にでてきてブームは終わる。ある程度時間がかかるのは仕方ないことだ。と書いた。実際、その通りになりましたね。危ない人はどんな人か?数か月で20キロ、30キロで痩せたという人です。なぜなら、それほど短期間で痩せたと言うことは、肉をたくさん食べた。と言うレベルではなく、ご飯やパン、麺類など糖質を多く含む食品を限りなくゼロにしないとそこまでは痩せない。まさに、肉類を主食のように食べた人だ。

 もはや結論が出たと言っていいでしょう。だから意味不明のくだらない「投稿」もなくなりましたね。