牡蠣丼、みそ汁、大根のぬか漬け

 

腸の健康を支えるぬか漬け、ぬか床の作り方や管理方法、注目の健康効果【発酵食大図鑑】

クロワッサン オンライン によるストーリー

 • 3 か月

ぬか床を作れば2つの菌が摂れる。

ぬか漬けは自宅で簡単に発酵生活が始められる身近な存在です。ぬか床を作れば、そこに乳酸菌がすみつき、世代交代を繰り返すので、ずっと健康を支え続けてくれるのが魅力。

ぬかは玄米を白米に精米する際に取り除かれる外皮で、ビタミンB1と食物繊維がたっぷり。乳酸菌は野菜の表面などに自然に存在するので、ぬか床にくず野菜を下漬けすることで菌がぬか床に移り、繁殖を始めます。

塩で雑菌の繁殖を抑え、乳酸菌が気持ちよく暮らせれば、野菜にもたっぷり吸収されて日々乳酸菌が摂れます。野菜の栄養素もしっかり得られるので、相乗効果があります。

おいしくて体にいいぬか床を育てるには、日々の手入れこそが大切です。ぬか漬けの健康効果は乳酸菌が摂れることですが、実はぬか床に住んでいるのは乳酸菌だけではありません。

手入れを怠ると表面に繁殖する白いカビのような産膜酵母、容器の底のほうにたまる臭い酪酸菌もぬか床の住人。

特に酪酸菌は悪玉菌を攻撃したり、腸壁の細胞を守る酪酸を作る菌なので腸の健康に密接に関係する菌ですが、酸素が嫌いなので食べ物からはほとんど摂れません。

このことからもぬか漬けは別格な発酵食です。ただし、いずれも増えすぎるとぬか漬けの味が落ちます。毎日上下を返すように混ぜて、ぬか床内の菌のバランスを保つことが重要です。

乳酸菌によるほのかな酸味と健康成分、ぬかのビタミンB1が野菜に適度に染み込んでいるのがベスト。ちょうどいい塩梅に漬けることが大切です。

(注目の健康効果)

腸の健康を支えるぬか漬け、ぬか床の作り方や管理方法、注目の健康効果【発酵食大図鑑】

腸の健康を支えるぬか漬け、ぬか床の作り方や管理方法、注目の健康効果【発酵食大図鑑】© クロワッサン オンライン

●増えた乳酸菌が野菜に吸収

野菜についている乳酸菌がぬか床で増え、漬け込んだ野菜に再び吸収されるので、元気に活動中の乳酸菌が毎日摂れる。

●酵母や酪酸菌も豊富

発酵食の中でもめずらしく空気を嫌う酪酸菌が生息する。乳酸菌、酵母、酪酸菌がバランスを取り合って腸の健康を支えてくれる。

●ビタミンB1が増える

米の外皮であるぬかのビタミンB1が野菜に吸収されることで、生の野菜の10倍にも。糖をエネルギーに変えるのを助ける。

▼我が家の今日のぬか漬け。右側の大根は漬け過ぎ、左側はあまり漬かっていません。普段は、いい漬かり具合は触っただけでわかるのですが、大根は元々生で食べられるので、適当に選んで食べています。「ぬか床」も適当です。毎日きちんとかき回しているわけではありません。ややぬか床がおかしくなったら、ぬかを足してごまかしてしまいます。

 と言うわけですから、抜群にうまいぬか漬けになっているわけではありません。テストで言えば、50点、70点でしょう。でも、だからほぼ毎日食べられていると思っています。

 なお、「ぬか床」を購入するのもいいと思います。中には「百年床」というようなネーミングのものもあります。90点、100点のぬか床なのでしょう。たぶん?うまいぬか漬けが漬かると思いますね。ただし、きちんと手入れしないとあっという間に、我が家の50点、70点のぬか床になってしまうことは覚悟しておきましょう。

 いずれにしても、大したお金がかからない。適当に漬けても、「浸け物」程度には漬かる。是非、挑戦しましょう!!