パキスタン初の日本人経営カフェを開店 |  パキスタン進出珍道中
昨年の11月にオープン予定だった、ジャパニーズカフェ。
順調に工事も許認可も遅れ、2019年3月13日にようやく開店させることができました (´∀`)

MAKOTOYA the Japanese organic cafe



日よけ暖簾もここで作成。
内装屋と半分喧嘩しながら、なんなら裁判で出るとこ出るぞ(゚∀゚)!の覚悟で、ここまでやっと。
内装と椅子、パーテーション、デコレーションのデザインも、結局自分で全部デザイン画引きました。

工事許可証、看板設置許可証、フードライセンス取得、社員の健康診断と予防接種など、クリアしなければならない項目が後から後から出てくる。
政府機関の窓口担当者によって、言うことが毎回違うのは、もはや、あるあるネタ。
今回は、どれもが賄賂払わないと許可証出さないよ系で、持久戦。

パキスタン人社員に行かせて、賄賂要求でスタックしていたことも、マダムである私が乗り込んでいくと「外国人に賄賂のことを知られたらまずい!」と、一瞬で解決することや、幸い、今まで3年間のカラチ生活で得た偉い人人脈に助けを求め、電話一本で何とかしてもらったり。

1ルピーの賄賂も払わず、後ろ盾もない日本人の女1人でよくここまで漕ぎ着けたと、今回ばかりは自分を褒めてもいい(゚∀゚)!


そんなこんなでオープンしたカフェのテーマは「オーガニック・ケミカルフリー・ケージフリー・オーセンティック」。


パキスタン全国から集めたオーガニック野菜と果物、カラチ近郊で化学飼料や薬を使わずに育てられた牛とそのミルク、ブロイラーではなく平飼い地鶏とその卵、インド洋で採れる新鮮なミナミマグロにタイ、海老、イカ。


数年前から、パキスタンの富裕層の間では、オーガニック食材が地位を得ており、南北に長いパキスタンでは、いろいろな食材が手に入ります。それなので、地産地消で、オーガニックマーケットに貢献できたらいいな、とも思いオーガニックを軸にスタートしました。
さらに、ケミカルフリーを謳っているため、店では、4時間かけて平飼い地鶏の鶏ガラスープを作り、7時間かけてトマトソースやカレーソースを作っています。


これが、こうなります。


私が最も好きなのは、フィレ肉を使ったローストビーフとステーキ。




パキスタンで初めての、日本人女性オーナー兼シェフのお店。

開店から2ヶ月になりますが、おかげさまでカラチのセレブな皆さんが夜な夜なご来店になり、私の人脈も一気に増えました。

まさか、41歳にして連日12時間、厨房に籠る生活をするとは思っていませんでしたが (もう、寝ても寝ても眠い)、「よくぞこのカフェをパキスタンで開いてくれた。これでいつでもヘルシーで美味しい本物の和食が食べられる。嬉しい。本当にありがとう」と、何人もの方が言ってくださって、お皿が空っぽになって厨房に戻ってくるので、疲れも吹っ飛ぶのです(´∀`)


このカフェのターゲットは「富裕層」。
それなので、顧客層とマッチする価格帯の、日本の化粧品やオーガニックティーも店頭に並んでいます。
相乗効果があるのは狙い通りで、高い商品から売れていきます。
カフェのイメージを引っさげて、これからオンライン販売もスタートすべく、ただ今、ウェブサイトも作成中。


スタッフは全部で11名。
連日のダメ出しと叱咤&充実の福利厚生という飴をぶら下げ、開店2ヶ月で、私がいなくてもお店が回るようになったのは予想外の喜び。

今年はあと少し最前線で陣頭指揮を取り、来年からは社員に権限委譲して、再来年には、いよいよ人生でやりたかった夢への動きに軸足を移していきたいと思っています。

カラチへ出張のある方、旅行者の方、美味しいけど油多めでパキスタン料理に疲れた場合に、ぜひお立ち寄りくださいませ(´∀`)
週末は必ず厨房にいます。

そして、オープン初日もその前のピリピリしている日も、穏やか和みムードで手伝ってくれたNさん、いつもありがとうございます!

お祝いクッキー、美味しかったです(´∀`)