ワイン: イタリアの赤(ネロ・ダーヴォラ、メルロー)、NV 

音楽: MAX BRUCH / マックス・ブルッフ と 

    FELIX MENDELSSOHN / フェリックス・メンデルスゾーン 

 

本日のテーマは、『 スコットランド! 』です。

 

クラシック音楽に限った話ではないですが、国や都市、地域などを描いた作品は数多く

ありまして、それぞれ、素敵な描写になっているものと思います。

 

そんな中で、スコットランドを題材にした、とても素敵な作品がありますので、今回は

2つ紹介をさせて頂きたいと思います。

 

1枚目のCDは、MAX BRUCH / マックス・ブルッフ です。

 

ブルッフ は、ロマン派に属するドイツの作曲家です。

ヴァイオリン協奏曲が最も良く知られております。

 

ウィッキー先生によると、ブルッフ の作風は以下のような特徴があります。

 ・第一に特徴づけているのはその旋律性である

 ・魅力的な旋律を生み出すことに長けており、親しみやすいものにしている

 ・ヴァイオリンはピアノより旋律を良く歌うことができ、旋律は音楽の魂

 

今回、紹介する曲は、『スコットランド幻想曲』です。

 

ヴァイオリン独奏とオーケストラのための協奏的作品で、美しい旋律があまりにも素敵

すぎて、ワタクシの大好きな曲でもあります。

 

今回聴いた演奏は、タスミン・リトル という女性ヴァイオリニスト、オケは、ロイヤル・

スコティッシュ・ナショナル管弦楽団、指揮は、ヴァーノン・ハンドリー によるもので、

録音は、1996年のものです。

 

このコンビによる『スコットランド幻想曲』は、とても素晴らしいです。

このCD以外にも数枚、この曲を所持していて、名だたる演奏家のものばっかりですが、

その中でも、タスミン・リトル が奏でるヴァイオリン はピカ一だと思っております。

 

なお、曲自体は、序奏4つの楽章、計5曲からなっています。

また、主役はヴァイオリンですが、ところどころにハープが登場するのも特徴的です。

 

では、まずは1曲目「序奏」から聴いてみましょう。

Grave - グラーヴェ という指定がありまして、イタリア語で、重々しく、荘重に、と

いう意味を表します。

 

さて、このグラーヴェによる序奏、イントロからして曲に引きずり込まれる感じです。

荘重に開始され、そこに、ヴァイオリンが登場し、物悲しそうなテーマを奏でます。

 https://www.youtube.com/watch?v=ewNyPhGKQQo 

 

次は、3曲目「第2楽章」で、Allegro – アレグロ によるソナタ形式の曲です。

オーケストラによるイントロの後、弦楽器およびヴァイオリンによって、3拍子による

舞曲風の活き活きとしたリズムの旋律が奏でられます。

 https://www.youtube.com/watch?v=pEDl1v7MPQ0 

 

最後は、5曲目「第4楽章」です。

Allegro guerriero – アレグロ・グゥエリエロ による、フィナーレで、Guerriero は、

イタリア語で、戦士とか戦いを意味する言葉で、あまり耳慣れない言葉かも。

 

特に、戦争を描いているのでは無さそうですが、勇ましく、みたいな感じでしょうか…

冒頭から、華やかで元気が出そうな主題が登場します。

 https://www.youtube.com/watch?v=vuvmStUS73A 

 

おまけで、このCDのカップリング曲から紹介させて頂きます。

エドゥアール・ラロ が作曲した『スペイン交響曲』から『間奏曲』です。

 

交響曲という名前がついていますが、ヴァイオリン独奏と管弦楽のために作曲された、

交響的協奏曲とも言える曲です。

間奏曲は、スペインにおける闘牛のような勇ましさを感じさせる、情緒的な曲です。

 https://www.youtube.com/watch?v=kJ8FTx-2_Gk 

 

 

2枚目のCDは、FELIX MENDELSSOHN / フェリックス・メンデルスゾーン です。

 

モーツァルト と同じように、幼少の頃から、音楽的な才能に恵まれた方です。

また、ウィッキー先生からの引用になりますが、一度見た楽譜、一度聴いた音楽を完璧に

記憶する能力を有していた、らしいです。

 

今回のテーマでもある『スコットランド』は、交響曲 第3番につけられた呼称です。

 

メンデルスゾーン は、5つの交響曲を残していますが、番号と作曲の順番は一致せず、

作曲の順番は、第1番、第5番、第4番、第2番、第3番の順になり、第3番は、一番

最後に作曲されたことが分かります。

 

作曲に着手したのは、早めだったのですが、10年以上にわたる改訂が施されたため、

完成および出版されたのが一番最後になった、ということなのです。

 

この曲の着想は、スコットランドへの旅行中から開始された、と言われています。

 

ウィッキー先生によると、1829年に、エディンバラの宮殿を訪れ、宮殿のそばにある

修道院跡において、16小節分の楽想を書き留めたのが「スコットランド交響曲

序奏部分であり、この曲の最初の着想となったようです。

 

今回聴いた演奏は、オケは、バイエルン放送交響楽団、指揮は、オットー・クレンペラー

によるもので、1969年のLIVEのものです。

 

クレンペラー は、ワタクシの大好きな指揮者の1人で、ドイツ音楽を最も得意とし、

重厚な演奏に定評がある方です。

 

スタジオ録音としては、フィルハーモニア管弦楽団との演奏が良く知られていますが、

晩年に残した、バイエルン放送交響楽団とのコンビで残した幾つかのLIVE録音は、彼の

芸術の中でも最高位と言って良いほどの演奏となっています。

 

メンデルスゾーン 交響曲 第3番スコットランド』も、フィルハーモニア管弦楽団との

スタジオ録音も定評がありますが、バイエルン放送響とのLIVEは、言葉に表すのが

難しいくらい(並みの表現では伝えきれない程)に素晴らしい演奏です。

 

では、1曲目「第1楽章」から聴いてみましょう。

もの哀し気な序奏Andante con moto の旋律は、その暗さがとても美しいです。

Allegro un poco agitato の主題もダイナミックで、旋律の美しさが素晴らしいです。

 https://www.youtube.com/watch?v=DyLj8ZgP6mQ 

 

最後は、3曲目「第3楽章」です。

陰影に満ちた楽章で、第2主題は、葬送行進曲風のメロディが登場します。

クレンペラー による演奏は、スケールが大きく、非常に素晴らしいです。

 https://www.youtube.com/watch?v=G1N7XKFyRI0 

 

おまけで、カップリング曲の「ヘブリディス序曲」を聴いてみましょう。

邦題では、「フィンガルの洞窟」という名前で良く知られており、今日の演奏会でも、

良く取り上げられる曲です。

 https://www.youtube.com/watch?v=J7YOFAxOInQ 

 

 

如何でしたでしょうか。

今回は、『 スコットランド! 』に関する記事でした!