随分あたたかくなってきましたね。
先日、相続専門の税理士の先生からご依頼者様の底地整理の方法についてご相談を頂きました。
どうやらご依頼者様は相続対策のために底地を整理する必要があるようで、
①「仲介業者に交渉をお願いして借地人さんに底地を売る」
②「買取業者に現状のままで底地を売る」
という2つの選択肢でお悩みになられているとのことでした。
実はこの2つの選択肢には、どちらもメリットデメリットがあって、それを理解されたうえで、ご自身の取り巻く状況に合わせて適切な判断をされることが望ましいとアドバイスさせて頂きました。
まず①の方法ですが、「交渉に長期間かかっても良い」、「売れ残っても良い」という状況やお考えの地主様には良い方法かと思います。業者に売るよりも高く売れる可能性もあるからです。しかし、「相続税の支払い期日までに換金しておく必要がある」、「売れ残ることなく一括で整理したい」という状況やお考えの地主様には②の方法を選択されることをおすすめします。
地主様の中には、「売れ残っても良い状況」なのか、「確実に短期間で底地を整理した方が良い状況」なのかの認識があいまいなままで借地人さんとの直接交渉を選択されてしまう方をまれにお見受けしますが、交渉が決裂してしまった時に「やはり底地を業者に買い取ってもらいたい」と希望されたとしても、通常の買取提示価格の半額以下、場合によっては購入を見送られることになってしまいます。
底地の整理をお考えになられた時には、交渉が失敗して売れ残っても良い状況なのか、ある程度の期間内には確実に整理した方が良い状況なのかをまずはご自身で正確に状況把握されることが大切かと思います。
伊藤